三井情報(以下、MKI)は、病院等の医療機関で使用される医療器具の使用・滅菌処理の履歴管理をインターネット経由で行うクラウド型のUDIサービスの提供を開始すると発表した。

MKIは、医療現場のニーズに応えるため医療機関との連携による共同実証実験等を経て、医療器具ごとに2次元バーコードを刻印して実現するUDIサービスの提供を開始。同サービスにより、少ない利用回数での廃棄防止や作業効率化によるコスト削減に加え、使用履歴の把握による感染症の拡大防止、医療器具の適正管理によるリスク低減が可能となる。

サービスの特徴は、「1.正確な医療器具管理: 個々の医療器具の2次元バーコードを読み取ることにより、使用回数や滅菌回数を正確に管理。その結果、無駄な廃棄を防止してコスト削減を実現することに加えて、紛失・置き忘れや過度使用等のリスクを低減」、「2.セット組み作業の省力化:事前にそれぞれの手術に必要な医療器具を登録しておくことで、作業ミスの削減と担当者の作業効率向上により省力化を実現」、「3.感染症発生時のトレーサビリティ確保:手術履歴データ(別途用意)と本サービスによる医療器具の使用履歴データを照合することで、それぞれの手術において使用した医療器具の把握が可能となる」、「4.クラウドでのサービス提供による初期導入コストの低減」。

クラウド型の「UDIサービス」システム構成図

医療器具の使用時等に読み取り装置で読み取った2次元バーコードのデータは、インターネットを経由してMKIデータセンターにて分析・管理を行う。

システム概要図

MKIでは今後、電子カルテシステムや手術情報管理システム等との連携により、より最適化された分析・管理システムを構築していく。

同社では、サービスを7月から販売開始し、中規模から大規模病院を中心に3年後100施設への導入を目指す。