Facebookクーポンってどうやって使うの? Facebookページの担当になった新人マーケターのあゆみちゃんと一緒に、 実際に運用してみると意外に曖昧なFacebook関連知識を再確認して、Facebookページの運用成果を向上させましょう。
Facebookクーポンとは
Facebookページ上で作成・投稿し、Facebook上でユーザーに配信できるクーポンです。クーポンをリクエストしたユーザーはメールで受け取り、Facebookページが示す場所で提示すると割引が受けらるもの。Facebook上でつながっている「ユーザー」を「顧客」に変えるきっかけのひとつです。
クーポンを作成するには、ページに最低100件のいいね!が必要になります。 また現在は、オフラインの店舗で使えるものと、店舗もしくはオンラインで使えるクーポンのみが作成できます。 (以前は最低必要いいね!400件、「オンラインのみ」で使えるものがありましたが、変更されました。)
※Facebookヘルプセンタークーポン]
[https://www.facebook.com/help/410451192330456/
Facebookクーポンの作成
クーポンの作成は、管理しているFacebookページの投稿欄内、右上「クーポン、イベントなど」から無料で作成することができます。
ここで「クーポン」をクリックして、「店舗のみ」(ユーザーがクーポンのメールを印刷するか、スマートフォンに表示して、お店のスタッフに見せて利用)もしくは、「店舗とオンライン」(お店またはウェブサイトで利用できる)のいずれかを選択します。
次に、クーポンをアピールする見出し(90文字以内)、クーポン有効期限とリマインダ、利用規定や条件(900文字以内)の設定、画像(90×90ピクセル)のアップロードを行います。バーコードまたはQRコードを追加することもできます。
Facebookクーポンの配信
ページにクーポンを投稿してユーザーから取りにきてもらうだけでなく、プロモ―テッドポストのようにユーザーのニュースフィードに配信するためには、有料の広告メニューを使う必要があります。
プロモ―テッドポストと違い、「ファン」「ファンの友達」に限定したターゲティングはできませんが、リーチさせたいユーザーの国・エリア、年齢、性別を絞ることができます。リーチさせる人数に応じた費用が表示されるので、予算に合わせて選択、「クーポンを投稿」すると配信されます。
また、さらに多くの人にクーポンを配りたいときは、クーポンの投稿をFacebook広告として出稿する方法もあります。
作成時の注意事項
Facebookページ利用規約<D.クーポン>の項目、特に2013年7月1日のガイドラインアップデートで追加された次の項目には注意が必要です。
・「宣伝している製品やサービスの販売者または製造者のみが、クーポンを掲載することができます」
自社・自店と関係のない製品やサービスをクーポンの対象とし、Facebookページや店舗の集客・宣伝を行うことは禁止されています。
・「クーポンがFacebook規約のほか、適用される法律、規則、および規制のすべてに準拠することを保証する責任を負う」
こちらは、Facebookページ利用規約以前に、商品に係る法律や景表法を順守しているか、改めて見直しましょうという内容です。
(たとえばアルコール商品が割引対象の場合は未成年を対象外にする、現品を提供するクーポンには限度額を超えていないか)
「手軽に配信できる」「来店につなげられる」からといって、深く考えずにクーポンのインセンティブを設定すると、ガイドラインはおろか、法律違反になってしまうかもしれません!インセンティブの内容にも慎重になってくださいね。
参考:「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/100121premiums_7.pdf
ローソンの活用事例~クチコミによる拡散、O2O施策として成功~
クーポン配信がO2Oにつながり、Facebookページのファン数も増えたケースとして、ローソン(LAWSON)公式Facebookページが2012年8月に行った「Lチキ半額券プレゼント」施策があります。
ローソン(LAWSON)公式Facebookページのファン数が当時約37万人だったのに対し、クーポン取得者は約57万人!クーポンを取得したユーザーのシェアによるクチコミ効果で、ファン数を大きく上回るユーザーにリーチしました。クーポン投稿へのいいね!は通常の投稿の8倍、シェアも100倍に。
また取得者のうちの14%、約8万人が来店しクーポンを使用、そのうちの70%がLチキ以外の商品を同時購入し、売上にも効果があったそうです。
参考:「Facebook Case Study ローソン」http://fbrep.com//SMB/Lawson_JP.pdf
※2012年のレポートです。Facebookのガイドライン改訂により現在と諸条件が異なる場合があります。
成功させる7つのポイント
最後に、Facebookクーポン成功のポイントを紹介します。
・割引率を大きくする
定価20%以上の割引が効果があるようですが、負担にならないよう時間限定などの工夫をしましょう。
・条件を単純にする
タイムラインやニュースフィードに表示されたクーポンでは、画像とタイトルしか目立ちません。できるだけシンプルでわかりやすくするのが得策です。
・魅力的な画像を添える
小さなサイズのサムネイルだけでも、クーポンの内容がイメージできる画像が理想です。
・自然で直接的な言葉づかいにする
クーポン内容を直感的に理解できる端的な文言を心掛けましょう。
・適切な有効期限を設定する
クーポンがユーザー間でシェアされるのに十分な期間を設けた方がよいでしょう。但し、ただ長くすればいいのではなく、期間内にきちんと来店してもらえるよう期限を設けましょう。
・クーポンを宣伝する
せっかく作ったクーポンを多くの人に使ってもらえるよう、宣伝を行いましょう。前後の投稿でクーポンを告知する、有効期限内はクーポンの投稿を「トップに固定」等して目立つようにしましょう。
・スタッフを教育する
実際にクーポンが使われる現場のスタッフが、利用条件や提示方法をきちんと理解しておくようにしましょう!
特に大事なのは最後の「スタッフを教育する」ではないでしょうか。
せっかくFacebookを通じて自社・自店を知ってくれたユーザーが来店してくれたのに、クーポンの処理でトラブルが生じてしまったら台無しです。 「Facebook上だけで完結することではない」ということを念頭に、ユーザー・顧客との一つの接点としてFacebookクーポンを活用しましょう!
イラスト
速瀬 みさき
1993年よりホラー誌デビュー。漫画家として活動しながらエッセイ、イラスト、デザインなども手掛ける。近著コミックスは、メイド喫茶にバイトで潜入取材漫画。広告代理店勤務の夫を持ちながらも、マーケティングなにそれ?状態で執筆中!
公式サイト : http://www.nanacom.com/
Facebookページ : http://www.facebook.com/hayase.mi
用語解説:ソーシャルメディアマーケティングラボ
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