キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、キヤノンMJグループ基幹システムのメインサイトを、幕張事業所から西東京データセンターに移転し、遠隔地バックアップとして沖縄データセンターで運用しているDR(ディザスタリカバリ)サイトと合わせ、BCP(事業継続計画)型システム運用体制を構築したと発表した。

西東京データセンター

移転したのは、キヤノンMJグループ社員約2万人が利用する基幹システム全49ラックで、システム休止3日の短期間で移転した。

移転したキヤノンMJグループの基幹システム

従来の幕張マシン室では、安定稼動(漏水、火災、停電など)、サービスレベル、セキュリティ、事業継続性において課題があり、これを解決するためTier3~4の設備を持つ、最新鋭の西東京データセンターへの移転を決定したという。

幕張マシン室の課題

そして、キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は、今回のシステム移転構築事例で培ったノウハウを生かし、移設支援からシステム構築、ネットワーク回線、システム運用までワンストップで提供するデータセンター移設支援サービスを本格的に開始する。

データセンター移設支援サービスでは、移設プロジェクトの立ち上げから既存システムの調査、要件定義、機材調達・運用環境準備、移設、運用にいたるまで、移設プロジェクト全体をマネジメントするコンサルティングサービスを用意。

データセンター移設支援サービスの流れ

移設支援サービスメニュー

また、ヘルプデスクや監視サービス、運用・保守など、データセンター移設後のシステム運用サービスを含めて提供する。

キヤノンITSは、西東京データセンターを中心にデータセンター事業を強化し、2012年度300億円程度であったデータセンターサービスやシステム運用サービスなどのストック型ITサービス事業を、2015年に売上高500億円に拡大する予定だ。

ストック型ITサービス事業の売上目標