Texas Instruments(TI)は、基板レベルの高精度アナログ回路設計データを提供し、システム性能の迅速な評価とカスタマイズをサポートする、高精度アナログ回路設計データライブラリ「TI Precision Designs」を発表した。
同ライブラリは、Reference(リファレンス)、Verified(検証済み)、CerTIfied(認証済み)の3つのカテゴリで構成されており、設計手法と設計結果の他、システム性能の迅速な評価とカスタマイズに必要な設計ファイルとシミュレーションファイルを提供し、製品開発期間の短縮に寄与する。
Reference Design(リファレンスデザイン)では、動作原理、シミュレーション、計算、設計手法を含む、包括的なリファレンスデザインを提供する。Verified Design(検証済み設計)では、リファレンスデザインを実際に組み立てた際に得られた詳細な性能データに基づき、設計コンセプトの具体化と実回路設計に必要なベンチテスト結果のデータ、ガーバーファイル、回路図などを提供する。CerTIfied Design(認証済み設計)では、検証済み設計の詳細な性能データに基づき、EMC、ESD、EMIRRなどの実際の環境試験向けのデータを提供する。
また、同ライブラリでは、設計タイプ、アナログ製品タイプ、最終製品、アプリケーション機能のカテゴリ別に、高精度アナログ回路設計データを検索できる。例えば、設計タイプでは、リファレンスデザイン、検証済み設計、認証済み設計から、アナログ製品タイプでは、アンプ、A/Dコンバータ(ADC)、D/Aコンバータ(DSC)などから、最終製品では、機能ブロック、ECG(心電計)などから検索できる。
なお、現在、約20の高精度アナログ回路設計データがTIのサイトからダウンロードできる。同ライブラリには、今後、新しいデザインが追加されていく予定。