日本オラクルは23日、電力・ガス・水道などの公益業界向けアプリケーション製品「Oracle Utilities」の最新版を同日より提供開始すると発表した。
同製品は、電力・ガス・水道といった公益業界向けに特化し、料金・顧客管理、自動配電管理、メーターデータ管理、作業管理など、配電から小売業務までを支援するアプリケーション製品。最新版では、従来製品に比べ、料金・顧客管理とメーターデータ管理の機能が強化される。
該当するアプリケーションは、料金・顧客管理アプリケーション「Oracle Utilities Customer Care and Billing 2.4」、メーターデータ管理アプリケーション「Oracle Meter Data Management 2.1」、スマートグリッドネットワークと統合するためのアプリケーション「Oracle Smart Grid Gateway」の3つ。
「Oracle Utilities Customer Care and Billing 2.4」は、公益事業の販売業務に必要な料金設定、マーケティング、販売、顧客サービス、契約管理、検針、請求管理、メーターおよび機器管理、保守・点検作業など各種機能を提供する顧客管理と料金アプリケー ション。スマートグリッド向けの新しい料金計算エンジンの追加やアーキテクチャの改善が行われている。
「Oracle Meter Data Management 2.1」は、スマートメーターが送信する様々なデータを検証・格納し、データを他のシステムと連携するアプリケーション。電力などの使用量や利用状況の記録や監査を実施する機能や料金計算に必要なメーターデータの集計処理が追加された。
「Oracle Smart Grid Gateway」は、データ収集および通信制御を行う装置であるヘッドエンド特有のデータ形式をメーター機器向けデータ形式に変換するアダプターを提供する製品。複数のスマートグリッド基盤に対応したアダプター機能や、スマートメータの遠隔操作機能が実装された。
同社は「Oracle Utilities」の最新版の提供を通じて、電力、ガス、水道業界の事業を支えるITシステムの基盤を支援していくとしている。