HopStopは乗換案内などのサービスをWebとモバイル向けに提供する

米Appleが地図関連でHopStopとLocationaryの2社を続けて買収したと、7月19日にAllThiingsD、Bloomberg、New York Timesなどのメディアが報じた。iOS 6で導入した地図アプリの改善に向けたものと思われる。

HopStopはiOSとAndroid向けに乗換案内アプリを開発する企業で、300以上の都市を網羅する。出発地点と行く先を入力し、徒歩、公共交通機関、自転車、タクシーでの行き方を調べることができる。このほか、乗換ルートを地図上に表示したり、地下鉄などの運行についてのアラート機能や時刻表などのサービスも備えている。米国、カナダ、ロシア、欧州など主要都市のシティガイドも提供する。iOS版はiTunesのナビゲーションカテゴリで上位10に入っており、2011年のベストiPhone Appsに選ばれた。

Locationaryはカナダのベンチャー企業で、ローカルビジネス向けの中立なデータ交換プラットフォーム「Saturn」を提供する。企業はSaturnに接続し、さまざまなデータフォーマットでのデータの収集、統合、ローカルビジネスやPOIのデータベースなどとの同期が可能になっている。Webやモバイルアプリ開発者はこれを利用することで、最新の情報を自社アプリに取り込める。

Appleは2社を取得することで、地図アプリの強化改善を狙っているものと思われる。Appleは2社の買収を認めているが、金額などの詳細は公開していない。

Appleは2012年9月に提供開始したiOS 6で自社の地図アプリを導入したが、誤った情報が多いなどの問題が多く、Tim Cook氏の謝罪につながった。Cook氏は改良を約束すると同時に、他の地図サービスの利用も勧めていた。