JVCケンウッドは7月18日、ゼットエムピー(ZMP)と合弁会社カートモを7月末までに設立し、モバイル通信による車載CANデータのクラウドプラットフォームを活用するテレマティクス事業を共同展開すると発表した。

ZMPは、ロボット技術をベースにした、テレマティクスと自動運転など、次世代モビリティ開発用プラットフォームなどの事業を展開している。JVCケンウッドは、市販カーオーディオとカーインフォテインメントで、米欧市販市場における実績を持ち、ケンウッド、JVCの2つのブランドの統合効果を活かした成長戦略を推進している。

今回、両社はZMPの有する技術開発の先進性と、JVCケンウッドの有する技術力やカーエレクトロニクス事業についての知見と事業実績を融合させ、自動車をオープンなインターネット環境に接続することで、様々なサービス提供を実現するための技術の確立と事業化を目指す。JVCケンウッドは合弁会社の設立により、今後成長が予想されるテレマティクス分野での事業開発を本格的に推進していくとする。

具体的には合弁会社では、自動車の車載データをリアルタイムに集約し、自動車の状態と運転者の行動をインターネット上に蓄積するとともに、そのビッグデータの解析・モデル化を通じて、交通事故の低減、二酸化炭素の排出量削減を通じた環境対策に繋げ、さらに、運転者に快適性や楽しさをもたらすサービスの提供や、BtoB向けの新たな付加価値サービスの提供を目指すとしている。

なお、事業化にあたって必要となる製品、サービスの開発、生産、販売機能は両社で分担することを想定しており、合弁会社の車載CANデータのクラウドプラットフォームは、Microsoftの「Windows Azure」を活用する予定としている。また、合弁会社の出資比率は、ZMP51%、JVCケンウッド49%となっている。