東京大学(東大)とオムロン、旭硝子、THHINK Wireless Technologies JAPAN、テクノデザイン、小西安は、世界最小クラスのエレクトレット振動発電器の普及に向け、「エレクトレット環境発電アライアンス」を設立したと発表した。
エレクトレット振動発電とは、半永久的に電荷を保持可能な絶縁体であるエレクトレットを用い、環境中に存在する微弱な振動を電気エネルギーに変換する技術で、環境の中に薄く広く存在する光、熱、振動、電磁波などのエネルギーから微弱な電力を取り出す、環境発電(エネルギーハーベスティング)の1つ。電池交換やメンテナンスなしで持続的に電力を供給できるため、自立型無線デバイスの実現に寄与する技術として期待されている。
同アライアンスは、2012年7月に世界最小クラスのエレクトレット発電モジュールの共同での有償提供開始を発表したオムロン、旭硝子、小西安、THHINK Wireless Technologies JAPANに、東京大学大学院工学系研究科とテクノデザインを加えて設立された。アライアンスでの役割分担は、東京大学大学院 工学系研究科がエレクトレット発電器の基礎研究、機構解析、オムロンがエレクトレット発電器の設計・製造、旭硝子がエレクトレット材料の製造、THHINK Wireless Technologies JAPANが電気回路、無線システムの設計、市場調査、テクノデザインが振動発電器の生産、電子回路の設計、小西安がエレクトレット材料、発電器、モジュールの販売、および市場開拓となっている。
今後は、エレクトレット振動発電器の研究開発や市場開拓に注力し、国内外展示会への共同出展や講演会への参加などによる情報収集や啓蒙活動を行っていく方針としている。