中国Baidu(百度)は7月15日(北京時間)、NetDragon Websoft(網龍網絡)の子会社でスマートフォン用アプリストアなどを展開する91 Wireless Websoft(91無線網絡)を買収する覚書(MoU)をNetDragonと交わしたことを発表した。買収金額は19億ドル。これにより、検索からの拡大を図る戦略を強化する。

Baiduは"中国のGoogle"とも言われる検索サービス企業で、検索以外にもマルチメディアサービスも提供している。91 Wirelessは2007年設立のモバイル企業で、スマートフォンアプリ配信プラットフォーム「91 Assistant」と「HiMarket(91 Smartphone Apps Marketplaces)」、それにコミュニティWebサイト「91 Launcher」「91 Panda Reader」などを運営している。91 Smartphone Apps Marketplacesはサードパーティのアプリストアとしては最大規模を誇り、累計ダウンロード回数は100億回を上回るという。

BaiduはライバルAlibaba(阿里巴巴集団)と激しい競合関係にあり、91 Wirelessを取得することでモバイル分野での強化を狙う。同社は5月にもオンライン動画技術を買収しており、検索からの拡大を図っている。91億ドルという買収金額はBaiduにとって最大となる。

Baiduによると2社は8月14日までに最終的な条件に合意する予定という。