米国で映像配信サービスを提供するHuluの親会社3社(21世紀Fox、NBCユニバーサル、ウォルトディズニー)は7月12日(現地時間)、Huluを売却せずに現在のオーナーである立場を維持し、新たに7億5000万ドルの資本注入を行うことを発表した。
Huluは2008年に設立された、テレビコンテンツをインターネット経由で配信する映像配信サービス会社。400社を超えるコンテンツ配給会社と提携し、月間のサービス利用者は3000万人を超える。
親会社3社がHuluを売却するとの報道が米国でたびたび行われており、米国の携帯電話事業者大手 AT&Tや、Time Warner Cableといった企業が名乗りを上げていたという。
今回の発表で、Walt DisneyのCEO Robert A. Iger氏は、「Huluは、消費者に優しく、革新的な映像プラットフォームの一つに挙げられている。Huluの将来性を最大化するためには、ディズニーやパートナー企業が継続して資本注入を継続していくことが必要」と述べている。
また、21st Century Fox COOであるChase Careyも「Huluにとって最良の道は、現在の3社による所有、運営体制で資本を増強することだと考えている。これによって、これまでの数年間に渡って実現してきた素晴らしい成長を今後も継続していけると考えている」とコメントしている。
Huluは、2010年に導入したプレミアムサブスクリプションサービス「Hulu Plus」の契約数が好調で、2012年だけでそれまでの加入者数の倍となる4万人を記録。2012年の同社売上は6億9000万米ドルにまで上昇したという。