EMCジャパンは11日、スケールアウト型NAS製品「EMC Isilon (アイシロン)」とVideo Management System、高性能ビデオカメラを組み合わせた「EMC Isilonビデオ監視ソリューション」を同日より提供開始すると発表した。

発表会に登壇した、EMCコーポレーション アジア・パシフィック・ジャパン CTOオフィス 防衛、安全、セキュリティ担当ビジネス開発リード ヘクター・G・マルティネス氏が登壇した。

EMCコーポレーション アジア・パシフィック・ジャパン CTOオフィス 防衛、安全、セキュリティ担当ビジネス開発リード ヘクター・G・マルティネス氏

ヘクター氏は、同社のビデオ監視ソリューションにおける海外の導入事例を紹介。オーストラリアのパース国際空港では、空港内全体を24時間365日絶え間なく監視できる環境構築のためにソリューションを導入。安全面での監視目的だけでなく、利用客の動向や動線を分析し空港内の免税店などに情報を販売し、ビジネスチャンスにつなげるといった試みがなされている。

韓国のカジノでは、プラットフォームの拡張が容易であることが条件で、「データの6ヶ月間保存」、「高可用性」、「フォールトトレラント設計」、「自動ロードバランス」が求められていた。導入される場所がカジノであるため、ポーカーテーブルやスロットマシンという非常に高いセキュリティが求められる。そのため、パートナーと組み合わせたソリューションを提供し、それらを実現することで導入に至ったという。

アメリカのウォールマートでは、ストレージをビデオ監視プラットフォームとして導入する要望があり導入に至った。監視目的のソリューションだけでなく、ビデオデータを解析することで、大人や子供、妊婦といった条件で顔認識をし、どんなタイプの人間が商品を購入するかを分析し、今後必要になる商品を提案していく仕組みを利用している、と紹介した。

同ソリューションの特徴として、システムを停止することなくGUIで追加・管理ができ、リプレイスやマイグレーションのタイミングなどシステムが古くなったときに、古いシステムと共存ができる。

また、RAIDとは違う独自の異なるアーキテクチャを有する。1つのデータをノードの数だけ分割し、パリティを作成。それぞれのノードに保存することで、最大4つまでのパリティを作ることができ、最大4つまでの障害が起きてもシステムを継続することができ、高い可用性を実現している。さらに、単一のシステムで無限大のネットワーク・ビデオカメラの管理が可能となる。

Genetec Security CenterとEMC Isilonを組み合わせたビデオ監視ソリューション

価格はハードウェア単体の最小構成価格(X200 36TB×3にケーブルやスイッチが付属)で、878万8900円(税別)となっている。