日本テラデータは7月11日、Teradataデータウェアハウス(DWH)と連携して利用するSAS High-Performance Analytics専用アプライアンスサーバ「Teradata Appliance for SAS High-Performance Analytics Model 720」を発売した。最小構成のハードウェアおよびソフトウェアで2,390万円(税別)から。

Teradata Model 720は、SAS Institute Japanのインメモリ機能を採用した予測モデル開発用ソフトウェアSAS High-Performance Analytics Serverと、データ探索・視覚化ソフトウェアSAS Visual Analyticsを搭載する専用アプアライアンスサーバ。Teradata DWHとSASのインメモリ分析機能の連携により、分析ライフサイクルの高速化と高度な分析環境を実現した。

同機は、従来SAS分析システムを運用する上で課題であった他システムからの分析対象データの取得や、他システムとの重複する分析プロセス実行といった非効率な作業を排除し、SASインメモリ分析機能が直接Teradata上に一元化し保管されたデータにアクセスする。これにより、大幅な作業効率の向上と迅速な予測モデルの作成、実行、評価が行えるようになった。

Teradata Model 720による分析処理環境の変化

クラスタ化されたサーバにIntel Xeon E5プロセッサを採用し、ネットワーク・インフラストラクチャにはエンタープライズクラスのMellanox InfiniBandを採用。Teradata DWH上の分析対象データの取得は、従来のODBC接続と比べて50~250倍の速度でアクセス可能な接続ソフトウェアTeradata BYNET バージョン5を利用する。

日本テラデータが提唱するデータ分析の枠組みである「Teradata Unified Data Architecture」(Teradata UDA)の構成要素の1つであるTeradata DWHを介し、そのアーキテクチャに接続するビッグデータ分析プラットフォームのTeradata Aster、オープンソースのApache Hadoopに蓄積されたデータをTeradata Model 720で分析することが可能となる。また集中型監視システムTeradata Viewpointに対応しており、Teradata UDA上で接続されるほかのTeradataプラットフォームを含めた全社的なデータ分析システムの1つとして管理することもできる。