IDC Japanは7月9日、国内M2Mサービス市場のビジネス動向分析結果を発表した。同社の調査によると、M2M市場は急速に拡大しており、2012年度における事業者のM2M関連収益は、前年度に比べて10～20%成長しているという。

M2M市場で中核をになう通信事業者や大手ICTベンダーは現在、「パートナー拡大」、「グローバル拡大」、「異業種間連携の拡大」、「コンシューマー拡大」の4方向を基軸としてビジネスの拡大を目指している。

M2Mに関連する事業者のビジネス拡大方向性

通信事業者が行う拡大領域については、SIベンダーやM2Mサービス 二次提供者とのパートナー拡大や、通信回線の国際シームレス化によるグローバル拡大、新ビジネスの掘り起こしによる異業種間連携の拡大、エネルギー分野におけるコンシューマー拡大の動きが見えるという。

一方で、大手ICTベンダーの拡大は自社プラットフォームを中心としたパートナー拡大や、クラウドの利点を生かしたグローバル拡大、ビッグデータ活用を基軸とした異業種間連携の拡大、ホームネットワーク分野におけるコンシューマー拡大の動きが顕著だとしている。

IDC Japan コミュニケーションズ リサーチアナリストの鳥巣 悠太氏は、「国内M2Mビジネスに関連する様々なプレーヤーがお互いにWin-Winになれるエコシステムの構築が、今後の更なる市場の発展において必須である」と分析している。