IDT(Integrated Device Technology)は、ITU-TG.8262に準拠した、世界最小クラスのジッターを実現した同期イーサネット(SyncE)タイミング・ソリューション「IDT 82V3910/82V3911」を発表した。

2製品ともに、スイッチ、ルータ、マルチサービススイッチングプラットフォーム、ワイヤレスバックホール機器やその他の通信インフラなど、10GBASE-R/10GBASE-Wおよび40GBASE-Rアプリケーションでの使用に最適化された、低ジッター、高汎用性SyncEネットワークタイミング・ソリューションで、最大の効用と簡略化された配置の双方向同期を可能にする、2つの独立したデジタルPLL(DPLL)を搭載。これにより、多様な通信およびイーサネット基準周波数に対してロックし、入ってくるタイミング障害を抑制することで信頼性の高い出力クロックを生成し、最適なネットワークパフォーマンスを引き出すことが可能となったという。

また、82V3910は、厳しい10Gまたは40GイーサネットPHYジッター性能要件を満たすことができる、キャリアクラスSyncE準拠の位相同期回路(PLL)デバイスで、10kHzから20MHzの積分範囲で(すべてのチャネルが動作している条件のもと)、競合ソリューション比で50%以上少ない300fs RMSを下回る位相ジッター特性を持っており、複数のチップを置き換えることで設計の複雑さと部品点数の削減をすることが可能となる。

また、低ジッターの生成により、SETSが直接10Gまたは40GネットワークのPHY時間を計るシングルボードシステムに特に適したものになるほか、EC-オプション1と2に関してITU-T G.8262に準拠し、SEC-オプション1と2に関してG.813に準拠している。

一方の82V3911は、多様なSETSまたはネットワークソースからリファレンスを選択し、クロックレートを変換し、ジッターを減衰させると同時に、選択されたリファレンスがG.8262に準拠することを維持するように、事前に設計されたものとなっている。

なお、2製品ともにすでに196ボール15×15mmのCABGAパッケージで量産出荷中で、価格はそれぞれ1000ユニットにつき、35.20ドルと25.50ドルとなっている。

IDTの同期イーサネット(SyncE)タイミング・ソリューション「IDT 82V3910/82V3911」