TANAKAホールディングスは7月4日、田中貴金属グループのめっき事業を展開する日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース(EEJA)が、200mm以下の半導体ウェハを対象とした全自動めっき装置「POSFER-Eシリーズ」を開発し、7月5日より販売することを発表した。

同製品は、ウェハ表面のめっき液を強く撹拌できるカップ構造を採用しているため、深いビアへの埋め込み性や均一電着性を改善することができるほか、高密度電流による高速めっきを実現することでめっきカップ数を削減している。また、搬送効率を上げるために2アーム式のロボットを採用するなど、従来品から根本的に構造の改良を施すことで、幅3,400mm、奥行1,950mmの小型サイズながら、月産生産枚数1万2780枚という従来シリーズ比で装置サイズ40%減、生産速度約1.5倍の向上を実現したという。

第1弾製品としては、1層のめっき膜を形成することができるシングルめっきタイプを提供するが、2014年春季には、2層以上のめっき膜を形成することができるマルチめっきタイプをラインアップに追加する予定としており、国内や米国を中心に販売を進め、年間12億円の売り上げを目指すとするほか、将来的には、300mmウェハを全自動で量産することができる小型のめっき装置の開発も進めていく計画としており、2016年までに米国における年間売り上げを現在の約6倍にまで引き上げることを目指すとしている。

「POSFER-Eシリーズ」の外観イメージ