NECの子会社であるNetCracker(ネットクラッカー)は7月3日、通信事業者などのサービス事業者向けに提供している、サービスの運用支援システム(OSS:Operation Support System)と課金・顧客サポートなどのビジネス支援システム(BSS)を統合した通信運用管理ソリューション(TOMS)を強化し、「TOMS9.0」として販売を開始したと発表した。
ネットクラッカーは、これまで世界58カ国、250以上の顧客へOSS、BSSおよびTOMSを提供し、豊富な導入実績を有している。
強化内容は、NECが2008年10月に買収したネットクラッカーのOSS製品と、2012年5月に米国Convergys(コンバージズ)より買収した Information Management部門のBSS製品の全てを統合。これにより、従来OSSとBSSの各システムで利用していた機能を統合的なインタフェースでシームレスに利用し、すべての通信設備とサービスの管理をリアルタイムに連携して運用可能。サービス利用者に対する、即時かつ柔軟、最適なサービス提供を支援する。
また、サービス事業者における業務を効率化するために、新しくエンタープライズ・マネジメント用として、人材管理/人事管理/資産管理/財務分析/ナレッジ管理/経営管理の6製品を追加。OSS/BSSと同一プラットフォームでこれらの機能を提供することで、サービス事業者の企業経営を支援し、最適化が可能となる。
さらに、サービス事業者による自社ネットワークやデータセンターの効率運用と管理強化に向けて、ネットワークとITのリソース活用を提供サービスに応じて最適化するSDNに対応できるOSS/BSSとの統合ソリューションを提供する。
これにより、トラフィック状況に応じたリソースのダイナミックな増減や、障害時のサービス/顧客影響度分析と連携した管理などの機能により、顧客満足度の向上に向けたサービスも実現可能となる。