独Vector Informatikは、USB接続できる自動車/航空分野向けEthernet/CANインタフェース「VN5610」を発表した。
同製品は、1台のインタフェースでBroadR-ReachやAFDXのようなEthernetベースのシステムとCANネットワークの両方に同時にアクセスすることが可能で、自動車や航空の分野における開発業務に寄与するもの。残りのバスシミュレーションをはじめ、Ethernetのモニタリング、EthernetフレームとCANなどの他バスシステムとの同期測定・解析、シミュレーションといった幅広い作業に利用できる。特に、各種バスシステムとの同期測定を可能にする共通時間軸での極めて精度の高いタイムスタンプは、開発業務を進めるうえでメリットになるという。
また、Ethernet用とCAN用の2つの独立したチャネルを備えており、同社が提供するCANoe.IPまたはCANalyzer.IPのいずれかのツールを使用すれば、残りのバスシミュレーションでの同時処理が可能となる。CANのインタフェース部分には2つの高速CANチャネルが装備されているほか、Ethernetインタフェース部分は各チャネルでBroadR-Reachまたは標準のEthernet IEEE 802.3(100BASE-TX/1000BASE-T)を選択できるため、1チャネル目をBroadR-Reachに、2チャネル目をEthernetに設定してメディアコンバータとして使用すれば、既存の標準Ethernetのロガーや付属品を接続できるのも強みとなっている。
この他、同社のCANoe.AFDX/CANalyzer.AFDXツールとの連携により、航空業界で広く使用されているEthernetベースのAFDXプロトコルへのアクセスが可能になるほか、ハードウェアアーキテクチャに再構成可能なFPGAを使用し、新しい規格CAN FDへの対応を容易にしたと同社では説明している。