日立ソリューションズは2日、ERP製品「Microsoft Dynamics AX」やCRM製品「Microsoft Dynamics CRM」において、欧米で提供している業種向けソリューションのラインナップを日系企業向けにローカライズし、11月から日本やアジアで提供開始すると発表した。
同ソリューションはパッケージベンダー26社と協業して業種向けソリューションを体系化し、米国向けには2013年4月より提供開始済み。これにより、日系企業は海外拠点のシステム導入や本社と拠点間のシステム連携をコストを抑え、短納期で実現できるという。
発表会では日立ソリューションズ 専務執行役員 山崎英二氏とHitachi Solutions America COO マイク・ギリス氏が登壇。
山崎氏は、「拠点ごとのさまざまなパッケージの標準化や、国外拠点の現地サポートのアウトソーシングをしたい、というニーズがある」と紹介。その上で「ビジネス機会の獲得と書く拠点のサービス一元化推進のため、グローバル統括推進センター(G-CoE)を設立した」と経緯を紹介した。
G-CoEが中心となって統括することにより、海外拠点ロールアウトの展開支援やグローバル標準モデルの展開支援や技術支援、プロジェクトやシステムの統括管理が実現できる。
山崎氏は「グローバル対応力やサービス力、ナレッジベースやパートナシップが強み」と強調。「世界各地域へのシームレスな導入に対応する日本唯一のSI」と言及した。
ローカライズについて、フィールドサービス業務を効率化する「Field Service Automation」の日本語対応や、「Microsoft Dynamics AX」上で動作する日本固有の商習慣に対応した自動車部品メーカー向けシステムを開発した、と事例を紹介。その上で「単に言語をあわせるだけでなく、日系の製造業のモデルにあわせてテンプレートを改修する」とコメント。言語を日本語に対応させるだけでなく、それ以外の細かい点についても導入する国の商習慣に合わせて柔軟に対応するとしている。
同社は今後Microsoft Dynamics事業のグローバル売上高を2013年に100億円、2015年度に200億円を目指すとしている。