IDC Japanは2013年7月2日、2012年の国内ソフトウェア市場の売上額実績と予測アップデートを発表した。東日本大震災の影響で冷え込んでいたIT投資が再熱し、2012年は前年比3.8%と大きく成長した。また、2012~2017年の同市場は、年間平均成長率4.0%と堅調に成長すると予測している。

2012年の国内ソフトウェア市場の売上額実績は、前年比成長率3.8%の2兆2,587億1,500万円となった。2012年における大分類市場別の動向としては、国内アプリケーション市場が前年比2.3%増の9,424億4,500万円、国内アプリケーション開発/デプロイメント市場が前年比5.3%増の4,800億9,500万円、国内システムインフラストラクチャ市場が前年比4.6%増の8,361億7,600万円となった。

IDCでは、2013年の国内ソフトウェア市場規模は、前年比成長率4.3%の2兆3,560億3,300万円になると見込んでいる。またその後、サーバ・PCの更新需要が谷間に入る影響で、2014年は市場の成長基調がやや落ち着くものの、2012年~2017年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.0%と堅調に推移し、2017年には国内ソフトウェア市場規模は2兆7,545億5,300万円に達すると予測している。

国内ソフトウェア市場予測(2012~2017年)

今後5年間を大分類市場別に予測すると、国内アプリケーション市場は2012年~2017年のCAGRが3.2%で、2017年には市場規模が1兆1,011億7,200万円に。また、国内アプリケーション開発/デプロイメント市場については、同CAGRが6.5%で、2017年には市場規模が6,568億2,700万円に達し、国内システムインフラストラクチャ市場については同CAGRが3.6%で、2017年には市場規模が9,965億5,300万円に達すると予測している。

発表によれば、企業システムにおいてクラウドサービスへのシフトやオープンソースソフトウェアの利用が進む中で、クラウドサービスと社内システムを柔軟かつセキュアに連携したいというニーズや、オープンソースソフトウェアとパッケージソフトウェアを統合したいというニーズなど、新たな要求が生まれているという。この新たな需要への対応は、IDCが提唱する第3のプラットフォームを見据えたビジネスモデルへと転換する機会になるとしている。