第3回Facebookユーザーの企業・ブランドFacebookページ利用実態調査結果をまとめて発表します。

こんにちは、SMM Labの赤松です。

日本国内におけるFacebookのアクティブユーザー数は1,900万人を突破し(2013年2月公式発表)、企業によるFacebookのマーケティング活用にはますます注目が集まっています。

そのような背景の中、実際に日本国内のFacebookユーザーは、企業・ブランドのFacebookページをどのように利用しているのか、またそれにより実際のブランドへの好意度や購買意欲に変化はあったのかについて、アンケート調査を実施しました。(モニプラ for Facebookを通じて実施)

尚、今回のアンケートは第3回目となり、2011年10月、2012年5月に、同内容にてアンケートを実施しています。


■第1回アンケート結果 【アンケート調査結果大公開!】ユーザーは企業のFBページをどう見ている?
~Facebookユーザーの企業・ブランドFacebookページ利用実態調査~

■第2回アンケート結果 【アンケート調査結果大公開!】ユーザーは企業のFBページをどう見ている?~第2回Facebookユーザーの企業・ブランドFacebookページ利用実態調査~

【アンケート調査結果大公開!】ユーザーがFacebookを主に利用するシーンとデバイスは?図解で知る「ペルソナ別 Facebook利用実態」


今回は、前回実施時より約1年経過した現在、Facebookユーザーによる企業・ブランドFacebookページの利用にどのような変化があったのかを中心に調査結果をまとめました。

4,385名の回答結果から見えてきたユーザーの利用実態とは?

<アンケート調査 実施概要>

・期間:2013/5/27~6/2
・方法:[モニプラ for Facebook](https://apps.facebook.com/monipla/)上でアンケート調査を実施
・有効回答数:4,385名
・回答者属性:本ブログの末尾をご参照
・主催会社:[アライドアーキテクツ株式会社](http://www.aainc.co.jp/)

【1】1週間にFacebookで過ごす時間

74%以上の人が、1週間に少なくとも1時間以上(1日平均10分以上)Facebookを利用しており、最も多い回答は、1週間に1~5時間程度(1日平均10分~1時間程度)利用となっています(38%)。全体的に、前回の調査時に比べて、利用時間は短くなる傾向にあります。 20代~40代ではほぼ同様の結果となっていますが、10代、50代においては、あまり利用していないユーザーが増えているようです。10代は約半数が週に1時間以下(1日平均数分程度)となっています。

今回のアンケートは、モニプラ for Facebookで企業・ブランドFacebookページのキャンペーン参加をアクティブに行っているユーザーに対して行ったものですので、日本全体のFacebookユーザーの平均と比べると、恐らく高い数値になっていると考えられます。

【2】ソーシャルメディアでブランドと接する機会

今回新たに、LINE,Google+,Pinterestを選択肢に追加したところ、ユーザーと企業・ブランドの接点は、Facebookが圧倒的に多く、次いで、Twitter、LINEという結果となりました。さらに、選択肢が増えたこともあり、比率として他メディアが前回より下がる中、 Facebookが前回より8%程度アップしています。Facebookを使ってアンケートを取っているため、Facebookの利用率が高くなるのは当たり前ではあるのですが、企業・ブランドに接するという意味でもFacebookが浸透していることがわかります。また、LINEの存在感が急激に増していることも注目に値します。それに比較し、mixiとYouTubeは前回より大幅に下がっています。

【3】Facebookで、ページに「いいね!」をしている数

全体のユーザーの88%が、10個以上の企業・ブランドのFacebookページにいいね!をしています。前回より16%程度もアップ、また、今回はさらに詳細に分けて尋ねてみたところ、42%もの人が50以上のページにいいね!していることがわかりました。 モニプラ for Facebookのユーザーということもあり、企業へのキャンペーンには積極的に参加しているようです。

【4】Facebookで、ページに「いいね!」をする理由

企業やブランドのFacebookページをいいね!するときの理由として、41%のユーザーが「割引やキャンペーン情報を受け取りたいから」と回答しました。前回と比較してやや増加、前々回からは10%も増加しています。Facebookを利用することで、お得な情報を得たいという方が増えていることがわかります。併せて、Facebookを利用してキャンペーンを行っている企業が増加していることも背景にあると考えられます。

尚、「すでにその企業やブランドを利用したことがあるから」については、前回はダウンしましたが、今回は微増の24%で、ユーザーの実生活とFacebookページのつながりが大きくなってきているように見受けられます。

【5】ユーザーがFacebookでブランドと接するタイミング

32%のユーザーは「自分のニュースフィード上に表示される企業・ブランドの投稿」で接点を持っており、「友人による企業・ブランド情報のシェアやいいね!」により企業・ブランドと接したことがあるユーザーも19%存在します。 また、 「企業やブランドのFacebookページ」 についも25%と微増で、ユーザーが積極的にFacebookページを見に行くことも増えているようです。

【6】「いいね!」を押したFacebookページからの投稿を不要と感じたことがあるか

ユーザーの64%は、自分でいいね!を押したFacebookページからの情報を、その後「不要だ」と感じたことがあると答えており、前回より4%もアップしています。そもそものFBページの数が増え、またユーザーもいいね!するページが増えた中で、FBページ自体の質にばらつきがある状況になってきているのかもしれません。また、前回同様、男女でほぼ同程度となっており、男女による違いはなくなってきているようです。

【7】不要なFacebookページからの投稿に対してどのように対処するか

不要な投稿をするFacebookページに対して、実際に、いいね!を取り消したり、ニュースフィードで投稿を削除する、投稿の頻度を下げるなどのアクションをとる人は、全体の60%程度と、前回とほぼ同程度となっています。 尚、38%の人は「何もアクションをせず、投稿を無視/流し読みする」と回答しました。 「何もしない/投稿を無視する」人、「いいね!を取り消す」人は、どちらも前回より微増で同程度、一度ページにいいね!をしても不要と思ったときの対処はどちらかに分かれるようです。なお、「ニュースフィードで投稿を削除する」は4%ほどダウン、投稿自体を削除する人は減っているようです。

【8】「いいね!」を押してファンになった後、自分の友だちにそのページを勧めるか

全体の83%(前回とほぼ同じ)のユーザーが、自分がいいね!を押してファンになった企業・ブランドのFacebookページで、友人にも勧めたいものが1つ以上あると回答しました。 尚、前回と比べて、どの年代も「5個以上ある」との回答が増えており、3割程度となっています。特に、45~49歳の世代が9%ほど伸びています。

【9】「いいね!」を押してファンになった後、そのブランドから商品を買う意向があるか

全体の88% (前回とほぼ同じ)のユーザーが、自分がいいね!を押してファンになった企業・ブランドのFacebookページで、これから自分でその商品やサービスを購入・利用したいものがあると回答しました。前回と比較して、各年代「5個以上ある」との回答が増加し、特に、45~49歳の世代が7%ほど伸びています。 一方、 10代、20代では、「1つもない」との回答が減っているものの、他の世代より多くなっています。

【10】「いいね!」を押してファンになった後、実際にそのブランドから商品を買ったことがあるか

全体の79% (前回より3%アップ)のユーザーが、自分がいいね!を押してファンになった企業・ブランドのFacebookページで、実際にその後商品やサービスを利用したと回答しています。各年代とも、 「5個以上ある」と回答した人が増え、また、「1つもない」と回答した人が減っています。10代に限っては、前回4 割近くを占めていた「1つもない」との回答が減っており、大きな変化が見られました。年代によるFacebookページに対する感じ方、その後のリアクションが似てきている傾向にあるのかもしれません。

【11】企業やブランドのFacebookページからの投稿に関してどのように感じているか

全体的にポジティブな回答が目立ち、特に「お得な情報、最新情報が嬉しい」「最新情報が知れて嬉しい」との回答が前回よりそれぞれ6%程度アップしました。さらに、「宣伝ばかりでつまらない」と感じたことがあるユーザーは8%近くダウン、ネガティブな印象をもつユーザーが減っているようです。Facebookで企業・ブランドの情報に触れることができてよかったと感じている人が多いように見受けられます。

【12】企業やブランドのFacebookページからどのような情報がほしいか

その企業の割引、新商品、ファン限定情報等、Facebookページに登録しているからこそ得られる情報が欲しいとの回答が目立ちました。「割引やキャンペーンに関する情報」、「新商品・新サービスに関する情報」がほしいとの回答は前回よりも微増ですが、「ファン限定の情報」は前回よりも微減となっています。 また、わずかですが、採用情報も微増となり、学生の就職活動でのFacebook利用が増えてきているようです。

<アンケート回答者属性>

アンケート結果まとめ

利用時間は短くなる&二極化の傾向。リーチを高める工夫が必要。

全体の74%が1週間に少なくとも1時間以上(1日平均10分以上)利用していますが、特に10代、50代を中心として、全体的に利用時間が少し短くなる傾向にあります。さらに、前回と同様、利用時間が長くFacebookを積極的に利用するユーザーと、そうでないユーザー(使い始めのユーザーを含む)に二極化していることがわかります。

また、積極的に”自分から企業やブランドのFacebookページを見に行く”ユーザーは、前回より微増してはいるものの、4人に1人とまだまだ少数派である結果となっています。やはり、多くの人は”自分のニュースフィード上に表示される投稿”(全体の32%)や、”友人によるシェアやいいね!”(全体の19%)から情報を得ていることから、投稿のリーチを高める工夫が必要と言えます。どんどん流れていくニュースフィード上で、いかに投稿を見てもらえるかが重要と言えます。

10個以上のページにいいね!している人は88%、さらにその半数が50個以上にいいね!

  日頃より好きな企業・ブランドがFacebookページを持っていたり、またキャンペーン参加などをきっかけに気軽に新たなページにいいね!をする人が増えています。また、50個以上のFacebookページにいいね!している人は42%と、いいね!へのハードルが下がっているようです。

なお、企業のFacebookページへはポジティブな印象が多く、Facebookで企業・ブランドに触れることができてよかった、と感じている人が多いように見受けられます。たくさんのFacebookページが運用される中、このポジティブな印象が強いというのは、各企業の努力の賜物ではないでしょうか。

ただし、良い印象があるのは全てのFacebookページということではなさそうです。

64%のユーザーは、企業・ブランドからの投稿を不要と感じたことがあり

そもそものFacebookページの数が増え、またユーザーもいいね!するページが増えた中で、ページの投稿を不要と感じたことがある人も増えています。また、何もしない/投稿を無視する人、いいね!を取り消す人は同程度ですが、嫌がられるような投稿が続いてしまうと、アクションを起こされる確率は高まると考えられます。また、アクションをしない人が多い=つまり、流し見されている状態が続けば、どんどん投稿のリーチは下がる一方です。こういった悪循環にはまる前に、定期的にインサイトのデータなどを利用して、投稿やファンの分析を行うとよいでしょう。

特に、割引、新商品、ファン限定情報等、Facebookページにいいね!しているからこそ得られる情報が欲しいと思っているユーザーが多いので、これを機に、自社の投稿内容、頻度、投稿時間などを見直してみてはいかがでしょうか?

いいね!した後に友人に勧める傾向83%、自ら購入する意向88%、実際に購入した経験79%

この調査結果を見ると、Facebookは、前回調査時と同様「実際の購買につながるマーケティングツール」としても有効であると言えそうです。その中でも、実際に購入した経験が前回より3%もアップし、O2O施策やクーポンなども活性化していることから、実生活とのつながりが感じられます。この傾向は、特に40歳以上の比較的高い年齢層に顕著に表れており、今後も益々この値は高くなっていくのではないでしょうか。また、TwitterやLINEなども利用している人が増えており、他のソーシャルメディアの運用・使い分けも重要になってくると考えられます。

以上、今回は「第3回Facebookユーザーの企業・ブランドFacebookページ利用実態調査」の結果をまとめてご紹介しました。ぜひ、今後のFacebookページ運用の参考にしてください。

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