シマンテックとクロス・マーケティングは6月28日、ネット選挙に関する意識調査の結果を発表した。同調査は、ネット選挙に対する有権者の意識や、ネットのセキュリティに対する意識を把握することを目的としている。

調査は、5月31日~6月3日に全国の有権者、20歳以上の男女500人ずつの計1000人を対象として、インターネット定量調査を用いて行われた。サンプルはクロス・マーケティングアンケートモニタから、「20~29歳」、「30~39歳」、「40~49歳」、「50~59歳」、「60歳以上」の各200人ずつが抽出されている。

これまでの選挙への参加状況は、全体の58.3%が「(自分が投票できる)ほぼ全ての選挙で投票をしている」と回答した。年齢層が低くなるほど全ての選挙に投票している割合が下がり、60代以上の男性が78.0%であるのに対し、20代男性は37.0%に過ぎない。

選挙が行われる際に参考としている情報媒体については、テレビが72.4%でトップとなり、続いて新聞(59.0%)、インターネット(45.2%)、候補者自身の選挙活動(35.7%)の順番になっている。若年層ほどインターネットの情報を参考にしている割合が高くなり、20代男性はテレビと同率の70.1%であった。

一方、インターネットにおいて参考にしている情報としては、「一般ニュースサイト」が64.2%でサービス別のトップとなった。2番目に割合が高かった「メディアの記事(インタビューや評論など)」(44.8%)もメディアが発信する間接的な情報となっており、政党や候補者が直接情報を発信する媒体は軒並み低い利用率に留まった。

インターネットで参考にしている情報サービス

また、「ネット選挙」自体の認知調査では、83.2%が言葉について認知しているものの、「見聞きしたことがあるが、何を指しているかはっきりとは分かっていない」が44.4%と、半数近くは内容を深く理解していない実情が見て取れる。

政党や候補者に個人情報を渡すのは不安

ほかに、セキュリティ意識に関する調査では、「セキュリティの不安を感じるサービス」という設問で、「政党や候補者のメーリングリスト/メルマガ」が54.9%でトップになっている。政党や候補者が直接発信する情報サービスについては5つの回答全てで半数近くの回答者が不安を抱いており、メール周りが特別に不安視されているわけではない。

セキュリティに不安を感じる情報サービス

シマンテックでは、ネット選挙解禁に合わせた取り組みとして、6月26日に共同通信デジタルと共に政治家のSNSアカウント認証サービスを発表している。その他の結果については、クロス・マーケティングホームページよりダウンロードできる。