フリービットと佐賀県唐津市は28日、コンパクトスマートシティサービスにおける実証事業に合意したことを発表した。その第一弾として進めていた、総務省の「ICT街づくり推進事業」の委託先選定プロジェクトについて、正式に受託が決定したという。

唐津市は「響創のまちづくり」を基本理念に、情報基盤や公共インフラの整備といった"くらしの安心"に向けた基盤づくり、人材育成への取組み、新エネルギー事業の推進、国際交流、産業活性化への取り組みなど、さまざまな施策を進めてきた。さらに「住みたいまち唐津」を目指し、新しいチャレンジを推進しているところだという。

またフリービットは、2008年より唐津市に大規模コールセンター「SiLK Hotlines」を設置し、独自のIT技術を持って全国のユーザーのサポートを行ってきた。SiLK Hotlinesでは、現地の新規人材にフリービット本体の人材教育・ノウハウを提供している。同社によれば、唐津において、コンピュータ・インターネット関連の技術・知識の習得を支援し、継続的にIT人材の輩出を可能とした仕組みづくりに成功しているとする。

今回の実証事業の具体的な取り組みは、「高齢者向け安心見守り・デジタルトリアージシステムサービス」「市民向け低価格スマートフォンサービス『唐津スマホサービス』」の2点である。

高齢者向け安心見守り・デジタルトリアージシステムサービスは、「見守りセンサー」と「バイタルデータの収集」「デジタルトリアージシステム」によって、ICTを利用した独居老人の"完全なる見守りサービス"を目指すもの。24時間365日稼働する見守りの"目・耳"としての役割のほか、タブレットや電話にて利用できるデジタルトリアージシステムによって、簡単な質問に答えていくだけで、診察前の情報を受け取ることができる。

高齢者向け安心見守り・デジタルトリアージシステムサービスの概要

唐津スマホサービスは、フリービットが保有するMVNOサービスを利用して提供される。経済的に負担の少ないスマートフォンを市民住民に広く提供することにより、唐津スマホサービスを、不測の事態にも対応する災害対策システムとして活用することがねらい。平常時は、唐津ブランド発見地図や唐津ブランド発信サイトの閲覧、見守りサービスなどに活用され、市民のICT利活用を促進する。

唐津スマホサービスの概要