Silicon Laboratories(Si Labs)は6月28日、汎用水晶オシレータの代替目的に開発したMEMSベースの高集積オシレータ「Si50xファミリ」を発表した。

同ファミリは、同社が特許を保有するCMOSオシレータ回路とMEMS共振子を集積可能な「CMEMSテクノロジー」を活用することで、MEMS構造を標準CMOSウェハ上に構築しており、これにより、高品質と工程管理のためのプローブ検査が可能になったほか、はんだ付けストレス、深谷電源電圧および動作温度の変動、振動や衝撃を条件に含んだ周波数安定度の10年間保証などを実現したという。

CMEMSテクノロジーのイメージ。CMOSプロセスの上に、そのままSiGe工程を取り入れMEMSを製作するアプローチを採用

また、32kHz~100MHzのどの周波数にも対応し、周波数安定度も±20/30/50ppmの選択が可能なほか、動作温度範囲も拡張民生用(-20~+70℃)もしくは産業用(-40~+80℃)の2パターンが用意されている。さらに、工場出荷時などで周波数プログラムが可能なほか、低消費および低周期ジッタモード、立ち上がり/立ち下がり時間、極性設定可能な出力イネーブル機能も設定可能となっている。

従来の水晶オシレータとCMEMSオシレータの比較

なお、同ファミリは、出力オシレータ、出力イネーブル(OE)機能付きの「Si501」、2出力オシレータ、出力イネーブル(OE)および周波数選択(FS)機能付きの「Si502」、4出力オシレータ、周波数選択(FS)機能付きの「Si503」、完全プログラマブル・オシレータ、構成が柔軟で1本のピンでppmレベルの微調整が可能な「Si504」の4製品がすでに量産出荷が可能となっている。パッケージには3種類の4ピンDFN(2mm×2.5mm、2.5mm×3.2mm、3.2mm×5mm)を採用しており、価格は1万個時で0.44ドルからとなっている。

「Si50xファミリ」4製品の概要