NTTデータは、グローバルでの活用を前提としたテストプロセス標準の策定や、先進的なテスト自動化ツールの開発を行う「Testing Global One Team(以下、TG1T)」をベースに、北米、欧州、アジア各地域のテストノウハウを結集して、最適なテストサービスをタイムリーに提供できる体制を強化したと発表した。
同社では、海外グループ会社共同でのR&D活動によるソフトウエア品質およびテストの生産性の向上と、グローバルレベルでの協業によるビジネス機会の創出を目的として、2011年8月にNTTデータグループ横断でのワーキンググループ TG1Tを設立。それ以来、グローバル協業を前提としたソフトウエアテストプロセス標準の策定について、業界ドメインやテストの種類ごとに複数の標準を定めていくことを方針とし、これまでテスト自動化に関する標準プロセスを策定してきた。
また、表形式のテストスクリプトによりテスト自動化を実現するフレームワーク「Open2Test」と、Open2Test形式での表作成を支援するツール「TAP」を共同で開発。テスト自動化標準プロセスをグローバル案件やオフショア案件に幅広く活用するほか、テスト自動化ツールの効果的な利用により、生産性と品質の両立を実現してきた。
2012年からTG1Tに参画したNTTデータベトナムは、ベトナムの開発マネージャーをTG1TメンバーであるインドのNTT DATA Global Delivery Servicesに派遣し、テストに関するスキル移転を受けたうえで、日本国内のテレコム会社向けプロジェクトのテストスクリプト作成ならびにテスト実行作業を受注し、その提供を完了した。
具体的には、NTTデータの開発自動化ソリューション「TERASOLUNA IDE NEO」に、TG1Tが開発したテスト自動化ソリューション「Open2Test/TAP」を組み合わせることで、これまでテスト自動化の際の課題となっていたテスト実行初回時の実施コスト引き下げを実現したうえで、テスト自動化によるテストアウトソーシングを成功した。
本プロジェクトを通じて作成したテストスクリプトは、同プロジェクトの検証のみならず、今後の仕様追加・変更開発時のテスト自動化のスクリプトとして再利用可能であり、今後の試験工程の大幅なコスト削減、さらなる品質向上が見込める。
同社は、今後もTG1Tを母体としてグローバル各地域が有する知識・技術資産の融合ならびに洗練を図り、顧客に高品質なシステムを短期間で提供することに挑戦し、あわせて、TG1T参加メンバーをさらに拡充していくことにより、グローバルレベルでの機動的かつ柔軟なテストサービス提供体制の一層の増強を図っていく。