日本コカ・コーラは6月25日、省エネ自動販売機「ピークシフト自販機」の設置が計画よりも早く進み、同日をもって、全国への設置が15,000台を突破したと発表した。

同社では、電力需給が逼迫(ひっぱく)するピーク時の電力削減に持続的に貢献する自動販売機として、夏の日中に冷却用の電力を使わず消費電力を95%削減しながら16時間冷たい製品を提供する省エネ自動販売機「ピークシフト自販機」を開発し、本年1月より全国で積極的に設置を推進している。

「ピークシフト自販機」

「ピークシフト自販機」では、3つの工夫を施し、ピークシフトテクノロジーを実現させたことによって、補充した常温の製品を冷却するまでに掛かる時間が従来機より約25%早くし、冷たい製品をより早く提供しやすくなっている。

1つ目の工夫は「全体冷却」、2つ目が「断熱効果向上」、3つ目が「気密性向上」。

従来の自動販売機では、消費電力抑制のため、販売状況に応じて収容製品の一部のみを冷却していたため、冷却を長時間停止すると庫内の温度が少しずつ上昇する。しかし、「ピークシフト自販機」では、比較的電力に余裕がある夜間に収容製品の全量を冷却し保冷機能を高めることで、長時間冷却を停止しても、製品の温度上昇を抑制する。

また、従来のウレタン素材に替え、10倍の断熱性能を持つ真空断熱材をより多く採用することで、熱性能を高め外気温の影響を受けにくくし、さらに、扉の気密性を高める改良を行い、冷気が逃げにくくする工夫を施している。

同社は、今年度2万5,000台の「ピークシフト自販機」の設置を計画している。