北海道と東京、奈良にオフィスを構える株式会社テレワークマネジメントは、徹底したIT化により時間や場所にとらわれない自由な働き方を実現している。しかし、IT化が進んでもスタッフの勤務状態が把握できないという問題を抱えていた。

ここでは、『Sococo Team Space』を活用し、同社がどのようにこの問題を解決し業務効率を改善したのか、話を伺う。

導入のポイント

  • 導入目的 : 社員の現状や勤務状態を把握したい
  • 導入効果 : 社員の勤務状態がリアルタイムで把握でき、会議などの運営がスムーズになることで業務効率が向上
  • 導入製品 : Sococo Team Space

【課題】柔軟な働き方を実現したからこその悩み

社員の現状把握という課題

ITを活用して場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を実現するテレワーク。テレワークマネジメントは、テレワークの導入支援、テレワーク用システムの開発・販売などを手がける。代表取締役の田澤由利氏は会社員、在宅ワーカーを経て、1998年にホームページの制作などを手がけるワイズスタッフを設立し、2008年には同社を設立した。両社では多くの社員、業務委託スタッフが在宅勤務をしている。両社は、情報のデジタル化、コミュニケーションのIT化、会社機能のクラウド化によってBPRを実現。その結果、自宅にいながらオフィスさながらに働ける環境を整備してきた。

株式会社テレワークマネジメント 代表取締役 田澤由利氏

「柔軟な働き方とやりがいを求めて、小さな会社には来ないような優秀な人たちも、当社に応募してきます」と田澤氏は胸を張って言う。しかし、積極的なIT化を推進してもなお、田澤氏には悩みがあった。 「今、誰がどこで何をしているのかだけが、どうしてもわかりませんでした。外出しているのか、家で仕事をしているのか、などといったリアルタイムの状況がわからないことについて、次第に不満が出てきました。」と田澤氏は悩みについて述べた。

【選定理由】テレワークならではの課題を解決できる製品

業務効率の向上と優秀な人材確保に繋がる

全国各地を忙しく飛び回りオフィスにいることが少ない田澤氏にとって、社員一人ひとりの現在の状況を把握しておきたいというのは、企業の効率をマネジメントする経営者として自然な欲求だ。しかしそのためには面倒で非効率的な作業が欠かせなくなり、ジレンマが生まれる。その結果、適切なワークスタイルを確立できないことで優秀な人材を逃してしまうリスクも発生するのである。この状況を何とかしたいと思っていたときに『Sococo Team Space』に出会い、解決の糸口を見出した。「無料、有料のものを色々探したが、求める要件を満たす製品は他にはなかった」と同氏は語る。

【導入効果】従来にはなかった業務形態の確立

全社員が各々居所を把握でき、会議の効率化を実現

『Sococo Team Space』を導入した結果、誰がどこにいるかが一目で把握できるようになり、社員の把握や社内コミュニケーション、会議が大きく効率化されたという。

「会議については、リアルで行なうことはほとんどありません。やるとしたら、『Sococo Team Space』上で実施します。すぐに集まって会議できるところが優れたところです」と田澤氏。以前は会議スケジュールをアナウンスしていても、うっかり忘れてしまうということがあったが、導入後は誰がどこにいるのかが一目でわかり、呼び出しや声掛けも簡単なので、スムーズな会議の開始・進行ができるようになった。緊急性の高い場合はとくに有効だという。

『Sococo Team Space』利用画面。別のオフィスにいながら、全社員の居所や状況を把握することが可能(左)。スポットライト機能を使い、探したい相手が今どこにいのるかすぐに見つけ、呼び出したり突発的な会議を行う事ができる(右)

Web会議ツールで終わらない『Sococo Team Space』の真髄

『Sococo Team Space』を用いる事で、PC画面を通しての打ち合わせや共同作業が、事前に予定を入れずとも簡単・気軽にできる。リアルな場と同じような状況把握とコミュニケーションが取れ、社員間の距離や環境の壁を感じさせないのである。「在宅勤務者もオフィス勤務者も(ネット上の)同じ場所にいますから、いつもの仕事がどこでもできるようになるわけで、導入するだけでテレワークの効果も随分高まります」と田澤氏は念を押すと共に、Web会議ツールとの決定的な違いだと語る。

『Sococo Team Space』が企業のテレワーク導入を加速させるカギ

政府は2013年発表の新IT戦略に、テレワーク導入企業を2020年までに3倍に増やすことを盛り込んだ。「子育てだけではなく介護や病気などの理由から働けない人を働けるようにすることが、国としてのテレワーク推進になります」と田澤氏は指摘する。テレワークとは、男女関係なく自宅でもオフィスにいるときと同じように働ける環境をつくることに他ならない。高齢化が加速する今、介護で働けなくなる人の急増も想定される。企業におけるテレワーク導入はもはや急務と言えるだろう。テレワークの導入には、ワークフロー変革が同時に求められる為、容易なことではないが、『Sococo Team Space』はそのワークフロー変革を支える、一つの答えとなり得るだろう。