IDTは、無線基地局(BTS)のRFカードでの利用に最適化した低ノイズのタイミング・チップセット「8V19N4xx」を発表した。
同製品は、JESD204Bに準拠した柔軟な高周波位相同期ループ(RF PLL)およびクロック・シンセサイザで、2G、3G、4G LTE無線インフラにおける、高周波と低位相ノイズという要件を同時に満たすよう設計されているほか、同社の「FemtoClock NGテクノロジー」を用いることで、低位相ノイズを実現。システムのA/Dコンバータ(ADC)とD/Aコンバータ(DAC)を高精度と低い歪みレベルで機能させることが可能であり、送信時の信号品質改善につながり、それによりビット誤り率(BER)が低下し、データ・スループットの向上が果たせるという。
また、RFシグナルパスのノイズが低減することでシステムのフィルタに関する要件が緩和されるため、基地局開発のコストと複雑性を減らすこともできるという。
さらに、JESD204Bへの対応に必要な、同期可能で高度に構成可能なクロックとSYSREF信号を生成することが可能で、これによりカスタマは、複数のPLL、シンセサイザ、バッファを使用する代わりに、高い柔軟性を持つ標準的でコスト効率の高いタイミング・チップセットを使用することができるようになるほか、統合されたクロック・ジッター減衰により、システム設計を簡素化することができるようになり、システムコストの削減ができるようになるという。
なお、同製品はすでに特定顧客向けに標準的なVFQFPNパッケージでサンプル供給を開始しているという。