IDC Japanは6月24日、2013年第1四半期の国内モバイルデバイス市場の出荷台数実績と2017年までの予測を発表した。発表によると、2013年第1四半期のモバイルデバイス出荷台数は1358万台となり、前年同期比+9.7%の成長を果たした。
IDCによると、モバイルデバイスに分類される製品は「スマートフォン」、「タブレット端末」、「データコミュニケーション端末」、「PC(デスクトップ、ノート)」。データコミュニケーション端末は、3Gや4GのWi-Fiルーターや通信データカードなどを対象としている。
市場別の第1四半期成長率は、PC市場が前年同期比-4.6%、スマートフォン市場が+4.0%、タブレット端末が+187.2%。PC市場がマイナス成長となり、スマートフォン市場は前年同期と比較して成長の鈍化が見られたが、タブレット端末市場の高成長率によりモバイルデバイス全体では約10%の成長を記録した。
スマートフォン市場の成長が鈍化した理由としてIDCは、Android OS端末の出荷台数が前年同期比ベースでマイナス成長となったことを挙げている。一方で、KDDIとソフトバンクから販売されている「iPhone 5」が好調なセールスを記録したことから、プラス成長を維持したという。
また、タブレット端末市場の急成長の背景には、低価格タブレットの普及やLTE搭載タブレットと法人タブレットのセールスが好調な点が挙げられるという。ただし、出荷台数は増加しているものの、出荷台数と販売台数に乖離がみられるとしており、在庫問題に発展する恐れがあるとIDCでは分析している。
IDC予測では、2013年の通期でスマートフォン需要が3000万台を超え、2017年には3708万台まで増加するという。ほかに、タブレット端末市場では2017年に969万台の出荷が予測されている。