東京都現代美術館、NHK、NHKプロモーションは、文化として世界を変えてきた「マンガのちから」の源流を探る特別展「手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガのちから」を開催する。開催期間は6月29日~9月8日(月曜休館、7月15日は開館/7月16日休館)、開場時間は10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)。会場は江東区の東京都現代美術館 企画展示室B2F。入場料は一般1,200円、大学生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下は無料。
同展では、マンガの可能性を大きく広げた"マンガの神様"・手塚治虫(「塚」は正しくは旧字体)と、それに呼応し、マンガを育て上げていった"マンガの王様"・石ノ森章太郎にフォーカスをあてる。二人の歩みや作品に込められたメッセージを通じて、いまや世界的な文化として成長した"マンガのちから"の源流を探るというものだ。
また、会場では2人の代表作の原画や映像を多数展示するほか、手塚の初期の名作「メトロポリス」の未公開原稿や、新たに発見されたデビュー前の原稿、石ノ森のアイディアノートなどを初公開。さらに、戦後の日本を代表するマンガ家が集い、伝説的な逸話が数多く生まれたマンガ家アパートの「トキワ荘」を会場内に再現する。
このほか、二人のマンガから大きな影響を受けて育った、国内外のマンガ家、イラストレーター、映像監督、ミュージシャン、タレント、現代アーティストたちによる両名へのオマージュ作品も出展する。ちなみに、同展は東京での会期の後、広島県立歴史博物館(11月15日~2014年1月5日)、大阪歴史博物館(2014年1月15日~3月10日)、山梨県立博物館(2014年3月21日~5月19日)、宮城県美術館(2014年5月31日~7月27日)にも巡回する。
なお、手塚治虫は1928年大阪府生まれ。大阪大学医学専門部を卒業した医学博士でありながら、1946年に「マアチャンの日記帳」で漫画家としてデビュー。日本のストーリーマンガの確立に尽力し、アニメーションの世界でも大きな業績を残している。代表作は「鉄腕アトム」、「リボンの騎士」、「火の鳥」、「ブラック・ジャック」、「三つ目がとおる」など。1989年に他界。
一方、石ノ森章太郎は1938年宮城県生まれ。1954年、高校在学中に「二級天使」で漫画家デビュー。高校卒業と同時に上京。特撮実写作品「仮面ライダー」の原作者としても知られ、映像とマンガ連載を並行して行う、メディアミックスの分野を開拓した。代表作に「サイボーグ009」、「仮面ライダー」、「佐武と市捕物控」、「マンガ日本の歴史」などがある。1998年に他界。