アドビ システムズは18日、同社の各種制作ソフトウェアの最新バージョンである「CC」製品群を発売した。
CSからCCへブランド名を一新、Creative Cloudから新製品を提供
これまで各種ソフトウェアを統合パッケージ「Creative Suite(CS)」として販売してきた同社だが、今回リリースする新バージョンより、すべての製品を「CC」ブランドに刷新。従来はパッケージ販売を中心としてきた各製品の新バージョンを刷新し、今後は「Adobe Creative Cloud」上でのみ新バージョンを提供していく。ブランド名の「CC」は「Creative Cloud」の略で、提供方法の変化を象徴する名称だ。
「Creative Cloud」の本格導入に伴って起こるクリエイターの制作環境に対する影響は、ソフトウェアの更新頻度や使用方法のみならず、クラウドならではの活用方法やデスクトップ環境の共有など多岐にわたっている。
Creative Cloudの導入にさまざまな優待価格を設定
同社は、CC製品の導入および「Creative Cloud」の利用に際して、個人版、学生・教職員版などの種別ごとにさまざまな優待価格を設けている。
例えば、CS3以降の個人ユーザーには「Creative Cloud 個人版」および製品を個別に購入するプラン「Creative Cloud 単体サブスクリプション」に特別提供版を用意している。申込期間に締め切りを設けている優待版もあるため、自身の環境と優待価格の内容、および「Creative Cloud」加入に関する期間限定のキャッシュバックなどを考慮し、自身の使用環境に合った物を導入してみてほしい。
「Photoshop CC」や「Illustrator CC」など各製品に搭載される新機能
新バージョンの「Photoshop CC」からは、これまで通常版の「Photoshop CS●(ここにバージョン番号)」と3D画像のデザインおよび画像解析ツールを追加した「Photoshop CS● Extended」に分けてリリースされていた物がひとつに統合された。そのほかにも「スマートシャープ」機能のリニューアルなど、機能追加および機能強化が行われている。
そのほか、「Illustrator CC」ではパターンブラシへの写真の適用といった機能が、「Dreamweaver CC」では直感的なCSS用のデザインツール「CSSデザイナー」などが新たに追加された。「Premiere Pro CC」は未変換の4K映像に対する操作が可能となっている。
Creative Cloudに関する疑問のFAQも
通例となっていた新バージョンの発表だけでなく、同社のソフトウェア群や周辺サービスの利用形態まで大きく変わっていく発表内容だったため、ユーザーからはさまざまな疑問や質問が挙がったようだ。5月14日の段階で同社の「Creative Cloud」に関するFAQが刷新されたほか、6月13日には主な疑問・質問に答える特設ページが公開された。既存のCS製品群からの更新に際して感じる疑問や質問が多く掲載されているため、「Creative Cloud」、あるいは「CC」ブランド製品の単体サブスクリプションの導入の際にはぜひ参照してみてほしい。