電通と電通パブリックリレーションズは6月14日、ソーシャルメディア上の口コミデータ、各種メディアの露出データといったビッグデータを解析・シミュレーションし、企業の広告・広報・CRMなどに役立てる情報戦略プランニングツール「くちこみデザイナー」を開発したことを発表した。

くちこみデザイナーは、ソーシャルメディア上での情報拡散を構成する単位を「グループ」として捉え、その中から情報拡散において中心的な役割を果たすユーザー(=キーアカウント)を抽出する。メディア、企業、個人アカウントなど、影響力のあるユーザーを特定し、さらに影響の範囲を把握することで、目的やテーマごとに、どのようなユーザーやグループを対象にコミュニケーション活動を展開すべきかについて、戦略を練ることが可能になる。

また、ソーシャルメディア上での会話のネタ元となっている情報ソースを、デジタルメディアや企業・個人アカウントといったオンライン情報やテレビ番組、CMなどから特定することもできる。また、その情報ソースから、どのような情報がどのようなルートを介して誰に伝わっているかを分析することで、消費者のニーズにマッチした、話題にされやすいメッセージの開発が可能になる。

このほか、過去の口コミ拡散データを活用し、商品・ブランド、起用タレントなどの話題がどこに、どのくらい広がるか(口コミ数、リーチ数、伝播経路など)をシミュレーションする機能や、影響力の高いユーザーをデータベース化する機能も備えている。

両社は今後、同ツールを活用した企業の情報戦略立案に加え、効率的なソーシャルCRMの構築や、オンライン / オフラインを統合した包括的なコミュニケーション戦略を支援するサービスを提供していくとしている。