情報通信研究機構(NICT)は6月11日、文字と音声を用いて、聴覚障がい者と健聴者との円滑なコミュニケーションを支援するiPhone / iPad用アプリ「こえとら」を公開した。同アプリはApp Storeから無料でダウンロードできる。

「こえとら」は、聴覚障がい者が文字入力した文を合成音声で再生するとともに、健聴者が音声入力した文を文字で表示することで、両者の円滑なコミュニケーションを支援する。

文字入力の手間を省くために、よく使う文があらかじめ定型文として登録されており、利用者自身が定型文を追加登録することもできるようになっている。

また、絵や地図などの表示にも対応しており、聴覚障がい者が定型文・キーボード入力で示した質問事項に対し、健聴者が地図や手書きの絵を提示して答える、といったコミュニケーションも可能。

同アプリは、NICTの音声認識技術と音声合成技術を用いて開発され、聾(ろう)学校での実証実験を経て、このほど、無料アプリとして提供が開始された。