ネットアップは、ミクシィの全社員が利用する統合ファイルサーバを同社のNetApp FASシステムで刷新したと発表した。

同システムの導入により、ミクシィは全社員が安心して利用できる統合ファイルサービスを実現すると同時に、SnapshotやSnapMirrorなどのデータ保護機能により、ミッションクリティカルなビジネスを支える堅牢な災害対策環境も構築した。

ミクシイは、事業成長に伴う社員数増加によるファイルサーバの性能低下やたびたび発生するハードウェア障害によるファイルサーバ停止などに対応するため、Data ONTAPによる優れたストレージアーキテクチャを備えたNetApp FASシステムを2008年から導入、運用していた。

2013年には従来のストレージシステムの老朽化やディス容量の不足に伴い、ファイルサーバの更新を検討。ファイルサーバの更新に際し、ミクシィが検討した要件は、「ミッションクリティカルなビジネスに対応できる堅牢なファイルサーバの構築」、「急成長する企業のファイルサーバとして十分なアクセス性能の確保」、「遠隔地の外部データセンターを連携させた災害対策環境の構築」。

ミクシィがNetApp FASシステムで構築した統合ファイルサーバ環境

2008年のNetApp FASシステム導入以来、5年間の無停止運用を達成した安定性、大規模災害にも対応できる優れたデータ保全性、データ復旧に関する運用の容易性など、これまでの実績を総合的に判断した結果、NetApp FASシステムを再び採用。2013年3月に、新たな統合ファイルサーバとして、社内サーバルームにはファイルサービスを提供するメインストレージとしてアクティブ・アクティブ構成のNetApp FAS2240(SASドライブ搭載)を、遠隔地の外部データセンターにはバックアップ ストレージとしてシングル構成のNetApp FAS2240(SATAドライブ搭載)をそれぞれ導入、運用を開始した。

また、従来から導入し、優れたデータ保護体制を実現しているSnapshotやSnapMirrorに加え、新たにNetApp独自のデータ重複排除機能であるNetApp DeduplicationやNetApp OnCommand管理ソフトウェアを導入し、ストレージの利用効率や運用管理性をさらに高めている。特にNetApp Deduplicationの活用により、30~40%(2013年4月時点)の重複排除率を達成すると同時に、OnCommand管理ソフトウェアの一元化された管理コンソールを通じてストレージの可視化を実現した。

ミクシィは今後、NetApp FASシステムの利用範囲をさらに広げ、バックアップ先をNetApp FASシステムに集約し、優れたデータ保全性と容易なIT 統制を実現する統合バックアップ環境の構築や、社内業務システムそのものを支えるプライマリストレージとしての採用なども検討している。