日本HPは6月12日、HPが目指すSDN(Software Defined Data Center)にむけたネットワーク戦略に関するメディアラウンドテーブルを開催。米HP バイスプレジデント グローバルマーケティング HP ネットワーキング マイク・バニック氏がHPデータセンター・ネットワーク戦略と今後のロードマップを紹介した。
マイク・バニック氏は、SDNが必要になるITにおけるメガトレンドとして、Social、Mobile、Cloud、Informationの4つを挙げ、これらに対応するためにネットワークに俊敏性が求められているとした。
クラウドについては、 1日あたり1万のプロビジョニングが必要で、それぞれで20のコマンド発行が必要とすると、1日あたり20万コマンドを発行しなければならず、その作業には420人相当のネットワーク管理者が必要になると指摘。これら人が介在するミドルウェアに対してSDNは、柔軟なネットワーク、迅速なアプリケーション展開、運用上の複雑性とコストの軽減をもたらすとした。
同氏は、SDNでは、インフラストラクチャー、コントロール、アプリケーションの3つの階層で定義があり、インフラストラクチャーでは、オープンスタンダードに準拠したプログラミングによるアクセスができること、コントロールでは、コントロールプレーンとデータプレーンを分離でき、ネットワーク全体を1つのコントロールプレーンとデータプレーンで管理できること、アプリケーションでは、ネットワークサービスの自動化を行うためのオープンでプログラミング可能なインタフェースを提供することが必要だとした。
そして同氏は、HPは最近SDNに取り組み始めたのではなく、2007年からSDNに対する投資を続けてきた点を強調。すでに、SDN対応のスイッチを40機種以上提供し、60の企業にSDNコントローラーを利用しているほか、アプリケーションや全体をコントロールする管理製品もすでに提供済みで、HPがSDNの世界を牽引していることををアピールした。
同氏はSDNが本格的に普及するのは、2016年からという予測をもとに、それまでのステップとして、下記の図のような移行プロセスを紹介した。