日本の天才プログラマー・増井雄一郎氏が週末を使った個人プロジェクトとしてリリースした、PC・スマホで使える無料のメモ帳Webアプリ「wri.pe」の提供が開始されました。これが実に使いやすいという評判を耳にしたので、早速試しに使ってみることに。
このアプリは、PCおよびスマートフォンで使えるメモ帳機能を搭載したWebアプリケーション。独自のアカウント登録が必要なく、FacebookまたはGitHubのアカウントでログインできます。しかも、ログインしたら細かい登録や設定も必要なく、すぐに使えるのも魅力です。
一通り使ってみた印象としては、操作画面のデザイン性がすこぶる高いと感じました。シンプルで機能を重視した作りになっている一方で、検索バーなどで使用されている日本語フォントや、メニューを表記している英語フォントの書体が丸みを帯びていて、適度な親しみやすさが演出されているように思います。機能面で特に驚いたのが、画面左側の入力画面と、右側のプレビュー画面が非常に滑らかさに連動すること。マークダウン言語による文字装飾に対応しているのですが、ほぼリアルタイムで更新されていくので、全体のボリュームや文章の体裁を確認するのに最適です。
メニューバーの機能表示は「Help」や「Setting」などすべて英語表記ですが、リンクを貼る、ラインで区切る、タイトルを大文字にするなどの装飾は、編集画面下部のボタンを押すことで完了します。画面下部には、色々なボタンが設置されていますが、なかでも「Today」ボタンは押すだけで文中に日付が記載される優れものです。
また、「保存」は[Ctrl+s]、「新規note」は[Shift+Ctrl+I]、前述の「日付挿入」は[Shift+Ctrl+T]と、頻繁に使う操作にはショートカットキーが用意されているため、キーボードから手を離してマウスを使う手間が少なくなり、タイピングの効率化が計れます。日頃からボリュームのある文章を書く必要がある人にとっては非常に重要なところです。
そのほか、カレンダー機能も搭載。タイトル部分の日付(新規noteを作成する際にデフォルトで挿入されるもので、消去することも可能)によって、カレンダー上でnoteを管理できます。日付を変更すれば、自動的にカレンダーも更新されます。仮に、翌々日に行われる会議用資料を作るとして、日付を入れて管理しておくことで、当日スムーズにnoteを取り出すことが可能。過去の会議の議事録なども、カレンダーに結びつけられることで管理しやすくなります。
そして、中でも素晴らしいと思ったのが「Search機能」。タイトルだけでなく本文の中も検索可能なので、指定の単語が入っているnoteをすべて探すことができます。また、ニュースや資料など、「これは残しておこう」と思った情報をストックしておいて、何かの折に必要となった関連用語を検索して情報を見つけ出す、という使い方もできそうです。
このアプリは、PCのWebブラウザでの利用はもちろん、スマートフォン用のUIも用意されています。スマートフォンでの利用の際は、専用アプリをダウンロードするのではなく、Webブラウザからアクセスします。同WebアプリのURLをブックマークしておけば、PC上で書いたテキストにすぐアクセスし、編集することが可能です。
日頃から多くの人が、何気なく使っているテキストエディター。定番のWordやメモ帳なども便利だと思いますが、便利な機能やクラウド連携が大きな効率向上を生む「wri.pe」を使いこなしてみると、新しい発見があるかもしれません。