Texas Instruments(TI)は、12ビットで500~900MSPSを実現したA/Dコンバータ(ADC)「ADS5409」ファミリを発表した。
同ファミリは、最大900MSPSのサンプル・レートを実現しつつ、既存ソリューション比で、SNR(信号-雑音比)を2dB、SFDR(スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ)を10dBc向上し、消費電力を最大20%低減させることに成功している。
また、12mm角のBGAパッケージを採用することで、従来ソリューション比で実装面積を80%低減しており、従来、小型リモート無線ユニットなど、広帯域ADCを使用できなかった機器への採用が可能となっている。
さらに、180MHzの送信信号の5次DPD(デジタル・プリディストーション)のために、最大900MHzまでパワーアンプ帯域幅の直線性を確保したほか、オプションの2×デシメーション・フィルタにより、アナログ・フィルタ要件を軽減し、データ・インタフェース・レートを半減することが可能となっている。
なお、すでに1チャネル/800MSPS品「ADS5401」が187.50ドル(1000個あたりの単価)、1チャネル/500MSPS品「ADS5403」が125.00ドル(同)、2チャネル/500MSPS品「ADS5404」が218.75ドル(同)、 2チャネル/500MSPSの高SNR/低消費電力品の「ADS5407」が239.95ドル(同)、2チャネル/800MSPS品「ADS5402」が349.65ドル(同)で量産出荷を開始しているほか、2チャネル/900MSPS品「ADS5409」が393.35ドルで2013年6月より供給開始予定となっている。