Broadcomは6月7日、組み込み型デバイス向けの新Wi-Fi SoC「BCM4390」を発表した。

同製品は、WICED(Wireless Internet Connectivity for Embedded Devices)ポートフォリオを構成する製品で、8/16ビットマイコンシステム向けに設計されており、2.3~5.5Vのバッテリー駆動デバイスにWi-Fi接続を提供する。スポーツ、フィットネス、ヘルスケア、セキュリティ、自動化などの用途の他、WICEDプラットフォームをベースとし、OEM各社はスロークッカーや照明をはじめとするアプライアンス製品でも1チップでの接続を実現することが可能になるという。

具体的には、アプリケーションCPUにRTOS(リアルタイムOS)やネットワークスタックを実装する柔軟性を持つことに加え、IEEE 802.11b/g/nに標準準拠している。また、単一ストリーム11nデバイスをサポートする2.4GHz RFを集積している。さらに、 距離と電力効率を改善するTxおよびRx LDPC(低密度パリティチェック)をサポートするほか、オンチップPA(パワーアンプ)およびLNA(低ノイズ・アンプ)を有する。

加えて、高消費電力・長距離用途向けのオプションの外部PAおよびLNAをサポートするほか、50MHz 4/1ビットSDIO(Secure Digital Input Output)、48MHz gSPI(Serial Peripheral Interface)バスインタフェース、I2C、UART(Universal Asynchronous Receiver-Transmitter)、I2Sシリアルポートに対応する。

なお、同製品はすでに早期アクセスカスタマ向けにサンプル出荷が開始されており、2013年第4四半期に量産出荷を予定している。