日立製作所は6月5日、ブラジル・サンパウロに、同社として7つ目の拠点となる研究所「日立ブラジルR&Dディビジョン(Hitachi Brasil Ltda. P&D Divisao)」を設立したと発表した。

同研究所は、日立ブラジル社直轄で、現地ニーズに即した研究開発、およびブラジルの大学と連携した先端技術研究を行うという。

日立は、ブラジルを注力地域の1つと定め、情報・通信システム、電力システム、交通システムなどの社会イノベーション事業を中心に事業拡大を図っている。今回開設したブラジル研究所は、地域の特性を活かした研究開発を推進することでブラジル事業の拡大に貢献することを目的に活動する。

具体的には、農業、鉱業などブラジルが世界的に優位性を持つ分野において、IT関連技術の研究を進め、農業、鉱業に関するビッグデータを整理、活用するとともに、現地のニーズを分析することで、作業の効率化につなげるといったブラジル市場に向けた新技術・新製品の研究開発を行う。今後、ブラジルにおける交通や電力供給分野の課題を分析し、ソリューション提供を進めていくための研究開発を行う。

また、ブラジルの大学との共同研究を通じ、最先端の技術を効率的に開発していくとともに、ブラジルの優秀な人財の活用を拡大し、現地に根差した研究を強化していく。