D2Cは、モバイル端末を活用した広告・マーケティングの普及と発展を目的とした広告賞「第12回モバイル広告大賞」の受賞作品を発表した。
「第12回モバイル広告大賞」は、2012年4月1日~2013年3月31日の間に、各種モバイル端末を活用して実施された広告やキャンペーン、マーケティング・コミュニケーションの事例を対象とした広告賞。優秀作品の選考は、アートディレクターの秋山具義やPARTYのクリエイティブディレクター・伊藤直樹、デジタルハリウッド大学の杉山知之学長など、クリエイティブやマーケティング、広告などの各分野における著名人で構成された「モバイル広告大賞選考委員会」が行い、グランプリおよび各部門賞を含む合計14作品を選出した。
今回、グランプリに選ばれたのはドミノ・ピザ ジャパンのスマートフォンアプリ「Domino's App feat.初音ミク」(制作:面白法人カヤック、イルカ、広告会社:シンクロ、博報堂)。配達状況を音楽で知らせる「トラッキング機能」や、ピザの箱の上でキャラクターの初音ミクが踊るARコンテンツなど、スマートフォンならではの機能を活用したコンテンツを複数展開し、当初の目標のおよそ5倍となる売り上げを達成した。同賞の審査では、アプリや商品のパッケージ、配達バイクのクリエイティブの秀逸さや、初音ミクのダンスや楽曲の作詞・作曲を、同社の店舗で働いている「クルー」たちが制作した点などが評価された。
そのほか、顕著に売上、会員獲得などの成果を上げた作品に贈られる「マーケティング部門」の「ベストイフェクティブネス」賞には日本コカ・コーラのWebサイト「Share a Cokeand a Song」(制作:バスキュール、アイ・エム・ジェイ/広告会社:電通)が選出された。モバイル広告のクリエイティブを評価する「クリエーティブ部門」の「ベストアド」には、サントリービジネスエキスパートの「2013年3月 プレモル史上最大のキャンペーン始まる。」(制作:プラスディー、広告会社:博報堂)が選ばれた。そのほかの受賞作品や、審査員1人ひとりの講評については同賞のWebページを参照してほしい。
なお、今回同賞に寄せられた応募作品の傾向として、広告主が課題を明確に意識した上で、ARや音声認識、GPSなどモバイル端末ならではの技術を活用した作品が多かったという。また、多くの関係者を巻き込むことで、質の高いクリエイティブとマーケティングを両立し、従来の広告・マーケティングの枠組みを超えた施策が増えていたとのことだ。