情報通信研究機構(NICT)は2013年6月3日、新世代ネットワークの早期実現に向けて日欧共同で研究開発を行う日本の機関に対し、研究開発の委託内容を決定し、2013年から研究を開始していることを発表した。
NICTは欧州委員会と共同で、2012年10月~11月にかけて新世代ネットワークに関する研究開発の募集を行なっていた。研究開発課題は「モノのネットワークとクラウドを融合するネットワークサービス基盤の研究開発」「ネットワークテストベッドを活用した日欧における実証的共同研究」「コンテンツ指向ネットワーキングによる省エネルギーコンテンツ配信の研究開発」の3つが採用された。
この委託研究では、欧州委員会が実施するFramework Program 7(FP7)と連携し、新世代ネットワークあるいは将来のインターネット分野における、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)とクラウドの融合技術、およびコンテンツ指向ネットワーキングによる省エネルギーコンテンツ配信技術について、日欧双方での共同研究開発を進める。また、日本と欧州のテストベッドを接続して実証的な共同研究開発を行う。
これらの研究開発の実施において、日本と欧州の強みを組み合わせることによって研究開発力が高まり、成果の国際的な展開や国際標準化などへの提案が期待できるという。