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最近のデータセンター関連技術のトレンドのひとつは「ソフトウェア定義○○ (Software-Defined Foo)」というワードにある。もっともよく聞かれるのは「ソフトウェア定義ネットワーク (SDN)」だろう。最近では「ソフトウェア定義ストレージ」といった言葉も使われるようになったし、より広い意味で「ソフトウェア定義データセンター」という言葉も使われている。
こうした技術用語に新しい仲間が加わりそうだ。Data Center Knowledgeの記事「Software-Defined Power: The Path to Ultimate Reliability」が「ソフトウェア定義電力 (Software-Defined Power)」という言葉を紹介している。
説明によれば、データセンターにおけるトラブルの原因が電力供給そのものにあるケースが増えており、今後も増加することが予測されている。こうした状況に対応するために、複数のデータセンターの間で仮想化されたサービスを移動させるなどして、複数のデータセンターでより効率のよい電力利用を実現しよう、という内容になっている。
わかりやすい例としては「月を追いかけるストラテジ」が紹介されている。電力の消費は夜間の方が少ない傾向があり、さらにはこの期間は電力料金が低く設定されることが多い。つまり、世界中に複数のデータセンターを持っているのであれば、常に夜間に位置しているデータセンターでより多くのサービスを捌けば、より稼働率が高く、かつ、コスト効率も高い運用を実現できる、というものだ。
個人が所有するPCは減少傾向を見せつつあるが、アクセスするデバイスそのものはスマートフォンやタブレットデバイスなど増加傾向にあり、こうしたデバイスで動作するアプリはデータセンターで稼働するサービスを活用する傾向にある。データセンターの効率的な運用は今後もますます重要度を増すものとみられる。