凸版印刷は5月30日、子会社であるビットウェイの全株式を出版デジタル機構に譲渡する株式譲渡契約を締結した。譲渡は2013年7月1日に実施予定。
凸版印刷は、電子書籍取次事業の出版デジタル機構への譲渡により、電子書籍市場の活性化を図るとともに、電子書籍の制作支援事業と電子書籍ストア事業の分野に経営資源を集中し、事業展開を加速させる狙いがある。
出版デジタル機構は、電子出版ビジネスの市場を拡大し新規参入を促すインフラを構築すべく設立された企業で、さまざまな端末と電子書店、出版社を結ぶ架け橋となり、電子出版市場を発展させていくことを目的としている。
凸版印刷は今後、電子書籍制作ソリューションの高度化に取り組み、BookLiveによる電子書籍ストア事業を、リアル書店との連携や専用端末「BookLive!Reader Lideo」の普及を通じて強化していく考え。また、電子書籍関連での新事業開発を進め、電子書籍コンテンツを活用したオンデマンド印刷事業や、教育市場での電子書籍コンテンツの活用展開、法人向けの電子書籍コンテンツ・ソリューションの開発などにも注力する。
出版デジタル機構は今後、更なる電子化コンテンツの拡充、電子化のためのワークフロー、プロセスの整備、取次事業の確立に力を入れるとしている。