STMicroelectronicsは、完全空乏型SOI(FD-SOI)技術の産業化を支援することを目的に、18の欧州の主要企業および学術機関とともに、3年間の先端技術パイロットライン・プロジェクト「Places2Be(Pilot Lines for Advanced CMOS Enhanced by SOI in 2x nodes,Built in Europe)」を開始したことを発表した。

同プロジェクトの予算規模は3億6000万ユーロで、7カ国から500名の技術者が参加するENIAC JU(European Nanoelectronics Initiative Advisory Council Joint Undertaking)が実施する大規模プロジェクト。28nmならびに次世代プロセスとなる14/10nmのFD-SOIパイロットラインの実現のほか、欧州での大規模生産を可能にするデュアルソース展開へのサポートを目的としている。

FD-SOIは、従来のバルク・シリコンとFinFETに代わる、低消費電力かつ高性能な次世代技術として期待されており、同プロジェクトにおける製造拠点としては、欧州最大級のマイクロエレクトロニクス・クラスタであるSTの仏クロル工場、ならびにGLOBALFOUNDRIESのFab1(ドイツ)が利用される。

なお、Places2Beのメンバーは以下の通り(アルファベット順)

  • ACREO Swedish ICT AB(スウェーデン)
  • Adixen Vacuum Products(フランス)
  • Axiom IC(オランダ)
  • Bruco Integrated Circuits(オランダ)
  • Commissariat a l'energie atomique et aux energies alternatives(フランス)
  • Dolphin Integration(フランス)
  • Ericsson AB(スウェーデン)
  • eSilicon Romania S.r.l.(ルーマニア)
  • Forschungzentrum Juelich Gmbh(ドイツ)
  • GlobalFoundries Dresden(ドイツ)
  • Grenoble INP(フランス)
  • IMEC Interuniversitair Micro-Electronica Centrum vzw(ベルギー)
  • Ion Beam Services(フランス)
  • Mentor Graphics France Sarl(フランス)
  • SOITEC SA(フランス)
  • ST-Ericsson
  • STMicroelectronics(Crolles2 SAS, SA, Grenoble SAS)(フランス)
  • Universite Catholique de Louvain(ベルギー)
  • University of Twente(オランダ)