Texas Instruments(TI)は、同社の低消費電力マイコン「MSP430」を使った容量性タッチ・ソリューションの設計簡素化に向け、新しいソフトウェア・ライブラリ、GUI、アプリケーション・ノートをリリースしたと発表した。
同マイコンを使った容量性タッチパッドは、1個のボタンスイッチあたり1μA未満の消費電力で駆動が可能で、今回提供されたPCベースの「Capacitive Touch Pro GUI」を用いることで、容量性タッチボタン、スライダーおよびホイールの設計の評価、診断および調整をリアルタイムで実現できるほか、最大10個のセンサからの生の容量データをグラフ化できることから、感度に影響を与える原因の特定および解析を容易に行うことが可能になるという。
また、容量性タッチ・システムのハードウェア実装前に消費電力の見積りが可能な、「Capacitive Touch Power Designer GUI」およびアプリケーション・ノートも提供されており、同GUIの利用により、容量性タッチ・システムの動作シミュレーションから、平均消費電流の算出が可能となり、ユーザーは、システムの動作電圧、周波数およびボタン数ならびにゲートタイムをはじめとした複数のパラメータを調整することが可能になる。
さらに、ボタン、スライダーおよびホイールなどの設計についてのセンサ設計手法、消費電力の削減および、応答時間の向上などに向けた複数の設計ガイドも提供されており、それらを活用することで開発容易化を実現することも可能となったとする。
なお、MSO430は、同社の ハプティクス・テクノロジー 評価キット上においても同様の機能をサポートしているほか、触感フィードバック付きのタッチ・インタフェースを提供する評価プラットフォーム「DRV2605」でも利用可能だという。