米BRULEは、2色対応で積層ピッチ0.1mmと精密な低価格デスクトップ型3Dプリンタ「Replicator2X」2機種を6月から日本国内で販売すると発表した。

今回、同社が販売する「Replicator2X」は米Makerbot Replicator製の3Dプリンタで、価格は、単色タイプが26万4800円、2色タイプで32万5800円に抑えながら、積層ピッチ0.1mmと印刷可能領域1041cm2を実現している。

また、日用雑貨や玩具の材料であるABS樹脂を利用できるため、PLA(ポリ乳酸)と比べて材料費を抑えることが可能。ABS樹脂の価格は1kg1万800円からで、24色が用意されているという。

さらに、造形プレートは、ブラックアルミニウム製で、耐久性を考慮した陽極処理が施されているため、平面精度が高いほか、フィラメント(成形用樹脂)が付きやすいことから、湾曲やたるみも防止できる。

加えて、パウダーコート鋼製シャーシは、温度や湿度の変化に強いため、製作物の精度が維持できるほか、本体側面と上部にカバーを取り付ける構造のため、外気による冷却ムラで発生するひび割れや歪みを防止できる仕組みとなっている。

用途としては、製造分野では、製品や部品などのデザイン検討や機能検証などの試作やモックアップ、建築分野ではコンペやプレゼン用の建築模型、医療分野ではCT(コンピュータ断層撮影)やMRI(核磁気共鳴画像診断)などの診断模型や人体の各パーツ模型、教育分野ではものづくりのツール、先端技術分野では研究用途に応じたテストパーツ、治具の作成用などが考えられるとのことで、製作物のCADデータを保存したSDカードを3Dプリンタに差し込み、作動ボタンを押すだけで、それらの活用シーンでそれぞれ求める造形物を簡単に製作することが可能だという。

なお、製造元であるMakerbot Replicatorでは、約2万5000点の3D作品データを掲載したコミュニティサイト「Thingiverse」を運営しており、ユーザーは気に入ったものを無料でダウンロードして製作することも可能だという。

Replicator2Xの外観

Replicator2Xで製作されたサンプル