米IDCは5月28日(米国時間)、世界タブレット市場に関する動向予測を発表した。タブレットは今年、前年比58.7%で成長し、ノートPCなど持ち運びできる「ポータブルPC」カテゴリの出荷台数を上回る予想という。
タブレットの出荷台数は2013年に、2億2930万台に達する見込み。2012年は1億4450万台だったため、58.7%の増加となるだけでなく、ノートPCなど持ち運びで切るタイプのポータブルPCを上回るという。IDCが同日発表したPC市場の最新の動向予測によると、2013年のポータブルPCの出荷台数は1億8740万台、2012年の2億90万台から減少する格好だ。デスクトップPCをあわせた全PC市場については、2015年にタブレットがこれを逆転すると予想している。
IDCのモビリティ担当プログラムマネージャRyan Reith氏は、「経済動向が落ち着かず、世界のコンピュータパラダイムが急速にシフトしている。ここではモバイルが最大のメリットを受けている」と述べている。
タブレットの火付け役はAppleの「iPad」だが、現在の市場の増加に寄与しているのは安価なAndroid端末だという。Androidタブレットは、米Amazon、韓国Samsungなどが提供している。タブレットの平均販売価格(ASP)は2013年、前年比10.8%下落し381ドルとなる予想だ。
価格低下とあわせて、画面サイズでもトレンドがシフトしている。2011年には7割以上を占めていた8~11インチ機種は緩やかな減少、逆に8インチ以下の小型機種は増加傾向にある。8インチ以下は2013年、全体の55%を占め、2017年には57%を占めると予想。8~11インチは2013年は43%、2017年は37%と予想している。