東芝ソリューションは5月28日、新しいストレージシステム「Toshiba Total Storage Platform」を発売すると発表した。
近年、ビッグデータ活用など情報システムが扱うデータ量の飛躍的な増大を背景に、ストレージシステムに対する「大量データでも高速な読み書き」という要望が高まり、さらに、クラウドシステムなど大量のストレージを必要とする事業者からは、より省スペース・省電力のストレージが求められている。
多様化するストレージへのニーズに応えるため、東芝グループが持つ、NANDフラッシュ・HDDのデバイス技術から、ドライブ制御・RAIDなどのシステム技術、仮想化・バックアップなどのソリューション技術の総合力を結集し、次の4種類の商品をリリースした。
製品名 | 特長 | 詳細 | 最小構成価格(税込) |
---|---|---|---|
FL6000 | 高速なデータ読み書きのニーズに適した、省スペース・省電力のフラッシュアレイストレージ | 従来のHDD約5,000台分に相当する最大100万IOPSの高性能を実現 | 2,593万5千円 |
SC3000 | 性能・容量のバランスに優れた、高信頼なディスクアレイストレージ | SSD、SAS-HDD、ニアラインSAS-HDDの混在実装が可能 | 638万9千670円 |
NL3000 | 大容量のニーズに適した、ニアラインストレージ | 重複排除機能により、搭載したHDDの最大20倍の容量のデータを格納可能 | 469万6千650円 |
TC3000 | 高速かつ大容量のニーズを両立する、ストレージ階層化コントローラー | 100万IOPS(FL6000接続時)/最大容量2.6PB(NL3000接続時)階層化により最適コストを実現 | ハイブリッド構成例の価格5千904万4千230円 |
ストレージ階層化コントローラー「TC3000」は、フラッシュアレイストレージ「FL6000」、ディスクアレイストレージ「SC3000」、ニアラインストレージ「NL3000」をハイブリッド構成で組み合わせることで、装置をまたがる自動階層化を実現する。
これにより、「フラッシュアレイストレージの高速性を活かしつつ、ニアラインストレージで容量拡張する」、「既設のHDDストレージに、フラッシュアレイストレージの高速性を追加する」などのシステム拡張を実現。ストレージに求められる性能と容量要件の変化に柔軟に即応できるシステムを構築できる。
「TC3000」に搭載のストレージ階層化技術「ティアリングオプティマイザー」は、東芝が開発した技術で、フラッシュストレージの性能を最大限に引き出すことにより、類のない、性能と容量の最適バランスをチューニングレスで提供。また、独自のボリューム管理技術「ハイブリッドマネージャー」により、論理ボリュームのフラッシュメモリとHDDの混在比率を運用中でも動的に変更することができ、フラッシュメモリを最大限に活用できる。
従来のシステムソリューション販売に加え、販売パートナーを通じての販売を強化し、国内市場を中心に3年間で500億円の販売を目指す。
東芝はこれらの特長を活かし、データベースやBI(Business Intelligence)など高速性が求められるビッグデータ活用から、大容量ストレージが求められるクラウド領域まで幅広く提案。従来のシステムソリューション販売に加え、販売パートナーを通じての販売を強化し、国内市場を中心に3年間で500億円の販売を目指す。
また、さまざまな要件の業務システムが共存するサーバ、デスクトップなどのシステム仮想化、サーバ統合、ストレージ統合に向けて、性能・容量要件に柔軟に対応可能な商品として提案していく。