NASAがSystems & Materials Research Corporationに対し125,000米ドル(執筆現在の為替レートで1,260万円相当)で、食料合成機の開発支援を実施したことが「The audacious plan to end hunger with 3-D printed food」において報道された。開発期間は6ヶ月間とされており、この期間にプロトタイプの開発を要求している。当初は3Dプリンタの技術をベースに、ピザのような食材を作る装置の開発を想定しているものとみられる。

炭水化物、タンパク質、脂質、水、ビタミン、ミネラルなどの主要成分を粉末状にしたものをカードリッジの状態で提供し、印刷する段階で水分や油分などを混ぜて吹き付ける方法が想定されている。焼付けなどもこのタイミングで実施するものと見られる。NASAは火星への有人飛行など、長期間に渡る宇宙空間での生活においてこうした機器の活用を検討している。

The audacious plan to end hunger with 3-D printed food」では3Dフードプリンタに関するビジョンとして、栄養学的に対象人物に最適化された食事を個別に製造できるようになること、レシピそのものをオープンソースとして共有できること、今世紀末には120億人に到達するであろう人類に対して現実的に食料を提供できるようになること、などを紹介している。