富士通は6月25日、スマートフォンを自動車に積んで走行するだけで、内蔵している加速度センサーにより、自動的に道路の凹凸情報を収集し、地図情報と組み合わせることで舗装状態を簡易診断できる「FUJITSU Intelligent Society Solution 道路パトロール支援サービス」を同日より提供すると発表した。
同社は2012年から、岐阜大学の村上茂之准教授と共同で、道路や橋梁の損傷状況を効率よく把握し、自治体の統合的な維持管理業務を支援するサービスの実用化に向けた実証を行っている。今回、その成果として、スマートフォンを利用したクラウドサービスである「道路パトロール支援サービス」を実用化した。
このサービスは、専用のアプリケーションをインストールしたスマートフォンを自動車に積んで走行することで、内蔵する加速度センサーにより道路の凹凸情報を収集する。収集した情報はクラウド上で地図情報と組み合わせることで、道路の舗装状況を診断し補修箇所を地図上で表示する。
スマートフォンのGPS機能により、異常箇所の確認地点を地図上に自動表示 |
スマートフォンの加速度センサー情報から、道路の凹凸状況を簡易診断し、地図上に表示 |
定常的に行っている道路パトロールや車両での移動時に自動的に情報収集できるため、業務を増やすことがなく、アプリケーションをインストールしたスマートフォンを使うため、専用機器を用意する必要がない。
また、走行中に障害物や舗装の損傷などの異常を発見した際、作業者が現場の写真を撮影し、作業コメントと合わせて入力できる報告書作成機能も提供する。
価格は、月額10万円からで、自治体など道路管理に携わる顧客向けに提供される。