岡山大学は5月23日、RIMTECと共同で、新用途向けの石油樹脂を提供する新たな触媒技術の開発に成功したと発表した。
同成果は、同大大学院自然科学研究科の押木俊之博士らによるもの。同技術は、地域における科学技術、産業の活性化・発展に資することが認められ、山陽技術振興会から第8回村川技術奨励賞を5月22日に共同受賞したという。
今回開発されたのは、ジシクロペンタジエンを原料とする石油樹脂(C5樹脂)に添加剤を付与できる触媒技術で、これにより、従来石油樹脂では困難だった用途に向けたグレードの石油樹脂を実現できるめどがついたという。
そのため、研究グループでは、今後、石油樹脂の軽くて丈夫な特性と省エネ性を活かし、既存のエポキシ樹脂の代替を進めるとしており、特に、樹脂に難燃性や導電性などの従来にない機能を付与できるようになったことから、電子・電気分野などでの活用が期待できるとしている。さらに、継続して研究開発を進めることで、さらに革新的なC5樹脂の創出も図っていきたいとコメントしている。